メルセデス・マイバッハ GLSが、ラグジュアリーSUV界に旋風を巻き起こす

新型メルセデス・マイバッハ Sクラスとメルセデス・マイバッハ GLS が発表された。1921年から美しいスタイルと贅を尽くした室内空間による圧倒的な高級感で人々を魅了してきた伝説の名車「マイバッハ」。「究極の」「洗練されたラグジュアリー」を追求する威厳と風格を備えたブランドとして現代に生まれ変わったのが、「メルセデス・マイバッハ」だ。ちょうど今年は100周年を迎えるということで記念に送り込まれたのが、この2車種である。日本に導入されたラインナップは4.0L、V8直噴ツインターボ(ISG搭載)のメルセデス・マイバッハ S 580 4MATICが2,648万円(左右ハンドル)、6.0L、V12直噴ツインターボのメルセデス・マイバッハ S 680 4MATIC(左ハンドル)が3,201万円、そして4.0L、V8直噴ツインターボ(ISG搭載)のメルセデス・マイバッハ GLS 600 4MATICが2,729万円(左ハンドル)となっている。両モデル共にショーファードリブンとしての使用だけでなくオーナー自身がハンドルを握って運転を楽しむように設計されている。中でもとくにマイバッハGLSは、マイバッハに加わった初のSUVということで、ラグジュアリーSUVの中で新たな旋風を巻き起こしそうだ。

フロントにはメルセデスベンツ伝統のスリーポインテッドスターが輝く、ボンネットマスコットを採用。フロントグリルは縦方向のピンストライプをモチーフとしフロントグリルを取り囲むクロームの上部中央にマイバッハの文字が刻まれている。ルーフレールもハイグロスクローム仕上げとして機能と美しさを両立している。また、Dピラーにはメルセデス・マイバッハのエンブレムをあしらった。

アルミホイールはメルセデスベンツ社が製造する乗用車の中で最大の23インチ。フロントグリルのピンストライプをモチーフとした鍛造でポリッシュ仕上げのマルチスポークデザインだ。リアはスリーポインテッドスター下部とリアバンパー上部を走る2本のクロームトリムで水平基調のデザインを表現している。バンパー下部のアンダーガードと左右のエグゾーストエンドはハイグロスクローム仕上げとすることで一体感を強めている。

インテリアはデジタル技術と上質な素材が融合した高級感漂う空間だ。ダッシュボードやステアリングはナッパレザーで覆われ、エアアウトレットのルーバーにはクロームの加飾を施し、フロントグリルのピンストライプを想起させるデザインとした。イグニッションを ONにするとコックピットディスプレイにマイバッハの文字と専用の配色によるグラフィックが浮かび上がる。マイバッハ GLSの内装は5種類のウッドインテリアトリムと3種類のインテリアカラーのナッパレザーの組み合わせから選択可能だ。また前席バックレスト背面にもウッドインテリアトリムを配している。

後席は最大で43.5度までのリクライニングが可能でゆったりとくつろげるほか、仮眠を取るにも最適な空間だ。全席からつながるセンターコンソールに収納コンパートメントを設けている。左右の後席の間にあるウッドパネルの下には収納スペースがあり、大型のクーリングボックスを装備している。こちらは、専用シャンパングラス収納部としても利用可能だ。

ナッパレザーのアームレスト前方には快適機能のすべてを操作できる7インチ画面のMBUXリアタブレットを装備。また11.6インチのMBUXリアエンターテインメントシステムのモニターも後席左右に配置され、さまざまなコンテンツをリアシートで楽しむことができる。全てのシートにリラクゼーション機能が標準装備となっており、シートヒーターとの組み合わせで温めながら押圧を行うことも可能だ。またノイズ低減タイヤやフロントおよびサイドウィンドウに遮音ガラスを採用しており極めて高い静粛性が実現されている。

サスペンションはE-ACTIVE ボディコントロールを採用している。エアマチックシステムをベースに4輪それぞれに48V対応のアクチュエーターを追加。スプリングレートとダンパーの減衰力を個別制御することが可能になっている。ロードサーフェススキャンはステレオカメラで前方の路面をモニターし、あらかじめダンパーの減衰力を計算して準備する機能で驚くほどフラットな乗り心地を提供してくれる。またダイナミックセレクトのマイバッハモードはコンフォートが全ての席に対して乗り心地を重視するのに対し、後席の乗り心地に焦点を絞った制御を行う。

車高が高いSUVへの乗降をサポートするため、電動格納式ランニングボードを採用。格納状態ではサイドスカート内側に隠れているため外部からはほぼ見えず、十分な最低地上高を確保している。いずれかのドアを開くとランニングボードが姿を現わし、約1秒で水平状態にセットされる

パワートレインはV8エンジンとマイルドハイブリッドシステムであるISG(インテグレーテッド スタータージェネレーター)のコンビネーションで最高出力は558馬力、最大トルクは730Nmとなっている。またISGにより瞬間的に22psと250Nmを短時間発生することが可能で、燃費性能や加速性能にも寄与しつつエンジン始動時の振動や変速ショックを低減する。

マイバッハ Sクラスは、新型Sクラスで初採用された数々の最新技術を全て搭載し、さらにメルセデス・マイバッハならではの技術も多数採用されている。クロームフィンを中央に配したボンネットやメルセデス・マイバッハ専用のフロントグリルは特別感を醸し出している。Cピラーにはサイドトリムに溶け込むフレームによって囲まれた固定型のクォーターライトと、マイバッハブランドのエンブレムを配置している。20インチの鍛造のディッシュタイプアルミホイールが標準装備だ。

インテリアは大型有機ELメディアディスプレイと高級素材や精巧なクラフトマンシップが独特で上質な室内空間を作り上げている。アンビエントライトには新たにメルセデス・マイバッハSクラス専用のローズゴールドホワイトとアメジストグロウの2色が加わる。

メルセデス・マイバッハ Sクラスは新型Sクラスのロングモデルよりもホイールベースが180ミリ長くなっており、その延長分のすべてが後席の拡充に当てられている。バックレストのリクライニング角度は最大43.5度となり、フットレストやレッグレストが左右後席下にそれぞれ設けられているので、快適なリクライニングポジションとすることができる。さらに4人乗り仕様のファーストクラスパッケージを選択すると、後席が左右独立シートとなり、クーリングボックス格納式テーブルやシャンパングラスも装備される。

メルセデス・マイバッハ GLSと同様にE-ACTIVE ボディコントロールを、マイバッハ S580 4MATICにオプション設定した。さらにサスペンションやパワートレインのセッティングを切り替えることが可能なダイナミックセレクトには新たにコンフォートモードよりさらに快適性を重視したマイバッハモードを設定している。また、長いボディにもかかわらず高い小回り性能を実現するリアアクスルステアリングも採用。微速時に最大で10度まで傾けることができる。

ラグジュアリーカーにとって本質的に最も重要である安全性も最先端のものとなり、新型 Sクラスに採用されるSRSリアエアバッグやSRSベルトバッグを標準装備したほか、新たにシートベルトの装着を容易にするシートベルトフィーダーも採用している。新型Sクラスに採用された最新の安全運転支援システムを受け継ぎつつ、新たに側面衝突が避けられないと判断した際に瞬時に車高を上げ頑強な構造部分であるサイドシルで衝撃力を受け止められるようにする機能を採用した。

パワートレインは8気筒エンジンと、マイルドハイブリッドシステムISGを搭載するメルセデス・マイバッハS 580 4MATICと12気筒エンジンを採用するS680 4MATICの2モデルだ。

発表会終了後には質疑応答となり、上野社長が記者からの質問に答える機会が設けられた。今回GLSというSUVのジャンルで初のマイバッハバージョンが出たが、全世界のセールス担当者の声をいち早くフィードバックされた結果だそうだ。やはり、このマイバッハ GLSは、ラグジュアリーSUVの勢力図を変える一台となりそうだ。
現在は、従来型のマイバッハSクラスに乗っていると言う上野社長。後席でくつろぐのも自らハンドルを握るのも運転しやすいクルマだと言う。だが近々、ヘッドスペースが広く、週末家族と使うこともできるようなマイバッハGLSに乗り換えを予定しているそうだ。このマイバッハGLSは日本でも発表前から問い合わせが多く、これまでSクラスしかなかったマイバッハの販売を大きく伸ばす一台ではないかと期待が寄せられている。
メルセデス・マイバッハでは初の純電気自動車の準備を進めている最中だ。ただしどのタイミングで、車種で登場するのかなど詳細については今後数ヶ月の間に発表されるということで、楽しみに待ちたい。欧州では一足早く100%EVのEQSが発表され、トップギアを始め高い評価を得ている。「これからは電気自動車にも航続距離の長さだけでなく、ラグジュアリー感などの付加価値が必要となってくると思います」と上野社長がおっしゃる通り、電気自動車のマイバッハの登場によって、超ラグジュアリーEVという新たなジャンルを切り開いて行くことが期待されているのではないだろうか。

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