なぜ気になってしょうがなかったのか?
これは、左脳的な(そして、とっぴなことを思いつく脳的な)生みの親として有名なリンスピードが作ったものだからだ。この会社が作るものは、往々にして、慣習や保守主義によって制約され、抑制された退屈な場所を一気に変えてくれるのである。
他の多くの産業とは異なり、自動車メーカーというものは、一見地味で時代遅れと、あまりにも前衛的であるかのように見えたものの間の限りないギャップを埋めることを余儀なくされているものだ。例えばシトロエンは、その既成概念にとらわれない発想で成功したのと同じくらい苦しんでいた。また、優れているものを出しているにもかかわらず、トヨタは冴えない家電製品を作っているという評判を受けることもあるが、それを修正していくにはホットショットのヤリス以上のものが必要になるだろう。
だから、リンスピードがあらゆる段階で慣習や保守主義に逆らうことは、何世代にもわたって背中にバッジをつけてきたものの中から、無名のぼんやりとした存在を期待している国民にとっては、頭に氷水をかけるバケツチャレンジのようなものなのだ。