ベントレーがマリナー車両展示でサロン・プリヴェに復帰し、3台が9月22日に世界初公開される。サロン・プリヴェでは、当サイトでも動画で紹介した、2億円のベントレー マリナー バカラルが初めて一般公開される。
ベントレーの社内のビスポークおよびパーソナルコミッショニング部門として、ベントレーマリナーは現在、3つのポートフォリオを進めており、ベントレーの各モデルをはじめ、その先のモデルにも卓越したクラフトマンシップを提供している。この3つのポートフォリオはすべて、サロン・プリヴェで初めて発表されるというわけだ。マリナーコレクションの新作が発表されるほか、ベントレーマリナーバカラルが一般公開され、さらに、歴史上最も有名なベントレーのひとつの修復後の姿が披露される。
ベントレー マリナー クラシックは昨年、ベントレーの1929年製チーム ブロワーのアイコンであるスーパーチャージャー付き4 1/2リッターを12台新たに製作して再生産することを発表した。これらのモデルは、ベントレーマリナーのスペシャリストチームによってひとつひとつ手作りで製作され、世界初の戦前のレースカーコンティニュエーションシリーズとなる。
マリナーのこの部門は、昨年のサロン・プリヴェで披露した1939年式ベントレー・コーニッシュの完全なレストアも手掛けた。今年、クラシックポートフォリオでは、エンジニアと職人の専門チームが、ティムバーキン卿がレースに出場したベントレーのチームカーをレストアするために、12ヶ月間に渡って行った作業の成果を公開。この車両はコンティニュエーションシリーズのデータと設計図のもととなった車そのものである。
ベントレーマリナーバカラルは、現代のベントレーで最も希少な2ドアのベントレーであり、2シーターでオープンエアの究極のラグジュアリーを表現したモデルで、サロン・プリヴェで一般公開される。
この決定的なグランドツアラーは、世界最古のコーチビルダーであるベントレーマリナーによるコーチビルディングへの回帰の先駆けとなるものだ。この印象的な限定モデルはわずか12台しか生産されず、希少性と独占性を保証し、最高のラグジュアリーと息を呑むようなパフォーマンスを提供する。バカラルは、オーダーメイドのラグジュアリーモータリングの未来を見据えており、一台一台、クルーにあるベントレーマリナーの工房で、顧客の好みに合わせて手作りされ、ベントレーマリナーの新しいコーチビルトポートフォリオの一部として誕生した最初のクルマだ。
屋根のないバルケッタのデザインに、まったく新しく、非常に筋肉質なコーチワークを施し、無数のオプションと素材を取り入れたそれぞれのバカラルは、ベントレーマリナーのデザインチームと個々の顧客との直接のやり取りの結果、真にユニークなものとなる。クラフトマンシップの最高傑作であるバカラルは、素材とインテリジェントな技術の融合をシームレスに実現している。ちなみに、トップギアでも、特別なカラーでこのバカラルをデザインしてみたので、ぜひ見てほしい。
権威あるフランスのフェスティバル・オートモービル・インターナショナルで「モースト ビューティフルコンセプトカー オブ ザ イヤー」を受賞し、GQ誌では「コンセプトカー オブ ザ イヤー」を受賞したEXP 100 GTのデザインDNAを採用している。ベントレーマリナーバカラルは12台すべて完売だ。
ビジネスの三番目の柱であるベントレーマリナーコレクションは、新型コンチネンタル GTマリナーコンバーチブルなど、ベントレーのコアモデルの特にラグジュアリーな派生商品を引き続き顧客に提供するとともに、新しいベントレーをパーソナライズする機会を提供していく。現行の生産車のフルラインアップには、カラーマッチングされたペイント、ハイド、ステッチの組み合わせから、ビスポークのフィーチャーコンテンツまで、幅広いオプションが用意されている。コレクションのポートフォリオは、サロン・プリヴェの前週に発表される予定の新モデルで表現される。
マリナーの歴史を記念して、ベントレーはヘリテージコレクションの中から2台の特別なクルマを持ち込む。ベントレーの1930年製8リッターは、かつてW.O.ベントレー自身が所有していた社用車で、HJ マリナーのボディを架装しており、イベントに到着する現代のベントレーの車列を先導する予定だ。この車列には、おそらく史上最も象徴的なマリナーボディのクルマ、1952年のRタイプ コンチネンタルが加わる。当時最速の4人乗りスポーツカーであったRタイプの象徴的な美しさは、ベントレー コンチネンタル GTを通じて今日のデザインに影響を
与え続けている。
マリナーの伝説は、まさにベントレーと共にある。ビスポークのクラフトマンシップの伝統は、マリナーが馬具製造として創業した1500年代から脈々と受け継がれてきた。
1760年代、マリナー家の事業は馬車製造に重点を置き、ロイヤルメール郵便のために馬車の製造とメンテナンスを委託されたことで注目を浴びるようになった。モーターカーの登場により、同社は馬車から離れ、自動車のコーチビルディングに専念した。
当時独立していたマリナー社は、1923年にロンドンで開催されたオリンピアショーのために、3リッター2シーターのベントレーを特注で製作する。マリナーは1920年代だけでも240台以上のベントレーのシャシーを架装し、新進気鋭のコーチビルディング会社の中でも最も優れた会社として知られるようになった。
1959年には、マリナーはベントレーとのパートナーシップを確固たるものにした。クルーにあるベントレー本社の旧エンジニアリング実験部門に移転し、現在に至っている。今日では、40年以上のマリナーの経験を持つスペシャリストから、何十年にもわたって磨かれてきた技術を学ぶ見習いまで、約40名の従業員が働いている。
ベントレーは、新型コロナウイルス危機に際して英国の自動車産業をリードしたことで広く認知されている。クルーの本社と工場に250もの変更を加えたことで、安全かつ効果的に生産を再開することができ、現在では100%の生産能力に達している。そして今、サロン・プリヴェを皮切りに、ベントレーのライブイベントプログラムにも同様の細心の注意を払ったアプローチが適用されることになる。
イベント主催者は、入場前に参加者全員の温度チェックを行い、コロナウイルスを破壊する無毒で実績のある殺菌剤である次亜塩素酸を使用して1日に5回消毒を行うなど、徹底した対策を講じている。さらに、ベントレー マリナーのブースでは、すべてのスタッフとゲストにフェイスマスクの着用が義務付けられ、すべての来場者には完全な追跡システムが導入される。
スタンドは、来場者が自動的にスタッフとソーシャルディスタンスを保てるように、また、展示されている車両に入ることができないように設計されている。一方通行のシステムにより、ゲスト同士もソーシャルディスタンスを保ちやすくし、手指の消毒機を誰でも簡単に利用できるように設置し、ブースと車両は専門のチームによって常に清掃される。以上のような念の入れ用で、安心・安全に展示を行う。