新型アバルト500eは155psの電動ホットハッチ。アバルトのガソリンエンジンを忠実に再現した、サウンドジェネレーターが魅力。
日本でもアバルトが電動化された。Abarth 500e(アバルト チンクエチェント イー)が10月28日(土)より、販売開始される。Abarth 500e Turismo Hatchbackが6,150,000円、Abarth 500e Turismo Cabrioletが6,450,000円。航続距離はハッチバックが303km、カブリオレが294km。また、発表を記念し、ローンチエディションの「Abarth 500e Scorpionissima(アバルト チンクエチェント イー スコーピオニッシマ)」を、200台限定で発売する。Abarth 500e Scorpionissima Hatchbackは、150台で、6,300,000円、Abarth 500e Scorpionissima Cabrioletは50台で、6,600,000円。
もちろん、もうお分かりだろう。これは、 アバルトがオールエレクトリックのフィアット500への挑戦だ。フィアット 500eに手を加えたと表現してもいい。燃焼エンジン仕様のアバルト500を何台も見かけることを考えると、最初のEVバージョンがうまくいくことを願ったほうがいいだろう。
アバルトは、トップ仕様のフィアットと同じ42kWhのバッテリーを使用しているが、ここでは155psのモーターが前輪を駆動し、235Nmのトルクも発生する。アバルトによれば、この500eは595よりも「市街地でも郊外でも、より速く、よりエキサイティング」であり、前後重量配分の改善(57:43)およびトレッドの60mm拡大により、クイックなハンドリングと安定性を両立したことで、日常で最も走行シーンの多い、中間加速および立ち上がり加速のパフォーマンスが楽しいものとなっているという。
0-100km/h加速は7秒で、「Abarth 695」とほぼ同じタイムを記録、20-40km/h、40-60km/h の中間加速では「Abarth 695」より約1 秒早いタイムを記録し、シティ走行において、「Abarth 695」を超えるパフォーマンスを実現した。
「ツーリズモ」、「スコーピオンストリート」、「スコーピオントラック」の3つのドライブモードに加え、アバルトスタイルの「気合の入った」ドライビングの後にバッテリーを補充するための85kWの急速充電も用意されている。また、アバルトはちょっとしたノイズが好きなことも知っているので、そのために、車の電源を入れると「ギターサウンド」が鳴り、初めて時速12マイルを超えると「ストラミング・ギター」が演奏され、さらに一般的なガソリンエンジン音を提供する「サウンドジェネレーター」が搭載されている。オンライン発表会で実際にステアリングを握って登場したステランティスジャパンの打越 晋代表取締役社⻑は、このサウンドジェネレーターを、走りの喜びが生まれると、高く評価していた。アバルトの象徴ともいえるレコードモンツァのエキゾーストノートを忠実に再現した独自のサウンドシステム「サウンドジェネレーター」は、ステランティス・グループのサウンドデザインスタジオと、イタリアのステランティス専任チームの共同で開発された。音響試験と研究は、正確で信頼性の高い騒音測定を行うために半無響室(内部の騒音レベルが極めて低く、外部からの遮音性が高くなるように特別に設計された部屋)で実施された。さらに、反射床のおかげで、道路のような音響反射面を再現することが可能となった。プロジェクトチームが、延べ6,000 時間以上をかけて完成したサウンドは、ダイナミックな運転とスピード、アクセル開度とリンクし、アバルトのガソリンエンジンを忠実に再現したものだ。
このアバルト 500eにどんな評判が生まれるか、楽しみだ。
=海外の反応=
「この新しい電動化されたスコーピオンロゴは、サソリを感電死させたように見えるんだけど」
「フィアットを運転するときに常に着ているハイビスのジャケットとよく合うんだ。ファッションナブル!」
「素晴らしい!見た目も色も気に入っているし、バカみたいに速くないのもいい。速さよりも楽しさを追求するのは良いアイデア」
「「ホット」ハッチ?本当に?😂
熱くなるのはバッテリーだけってオチはないよね?」
「600万円以上という価格を考えると、彼らはもっとシャープな鉛筆を持って製図板に戻り、もっと現実的なものを出してくる必要があると思う」
「これは特にEVとしてどんな走りをするんだろう。昔のアバルトのように、運転するのが楽しくなるに違いない」
「価格が高すぎるし、航続距離は確実に不足している」
「欧州では、ローンチエディションのクーペバージョンは43,000ユーロ(680万円)だ。彼らは一体何を考えているのだろう。数台は売れるだろうが、ピエロみたいなクルマが必要でなければ、その値段でもっと速くて、スポーティで、広々としたEVは他にたくさんある」
「これから数年後に生まれる子供たちは、ブルンブルンと騒ぐエンジンを見るのは最後になるのだろうか?それは単なる社会的条件付けなのだろうか。騒音は捨てて、大きなバッテリーを持とうとせず、素早く充電できる小型EV。誰かその方法を、マツダやFIATに教えてやってくれ!」
「これは格好いい小さなフィアットだ。黄色が美しい。バカでかい音の代わりに目立つ色。このアバルトはICEアバルトよりずっといいはずだ。ICEアバルトの最悪な点は、馬鹿げた騒音公害だ。もっと静かなEVアバルトの方が、街乗りにはずっといいだろう」
「休んでいる雌犬の顔」
「重量については公式には言及されていないようだが?アバルトは最後の合理的な軽量車のひとつであり、ガソリン車アバルトの大きな長所のひとつだったと私は考えている。このクルマがガソリン車よりもサーキットで速く走れる一方で、0-60加速が遅く、車重が重いとしか思えない。仮にそれが事実だったとしても、残念ながらガソリン車の魅力であったエモーショナルさや素晴らしいサウンドは微塵も感じられないままだろう」
↑「同じバッテリーサイズの500eは約1365kg。どのような作業を行ったかにもよるが、これはそれより少し重くなると思う。これは前回のアバルトより300kgほど重い。そのほとんどはバッテリーによるものだが、車体も大きくなり、特に構造的に安全キットが追加されている。走りに関しては、乗ってみないとわからない。もしあなたがそれを受け入れるなら、これは楽しい電気自動車の始まりになるかもしれない」
↑「0-60はサーキットにとって重要な指標ではないかもしれない。例えば、0-55km/hやカーブでのトラクションやグリップなどの方が重要かも。それから、クルマがエキサイティングでなもうくなったり、生き生きとした感じがなくなったり、ダイナミクスが悪くなったり、一般的にあなたが愛しているアバルトのスピリットにそぐわなくなったりするかもしれないと言うのであれば、そうかもしれない。また、そうでないかもしれない」