宇宙開発という事業は、問題の連続だ。
くまのプーさんに出てくるイーヨーと言うわけじゃないけど、宇宙探査となると、ハードルがファンタジアのモップのように、どんどん増えていくように見える。ロケットの打ち上げを成功させるだけでも、Jay-Zの曲を作るに値するほどの問題が出てくるのだ。さらに、数人の人間と彼らを生かす必要があるため、この問題を解決するには、さらにメモ帳と会議が必要であることは明らかである。
しかし、実際には考えてもみなかったことがある。例えば、大気圏を離脱して宇宙へ向かうほどの勢いのあるロケットは、周囲にあるものに深刻な影響を及ぼす。そこでNASAの賢い職員は、打ち上げのたびに宇宙センター全体が蒸発してしまうのだと困るので、発射台を基地から約15km離れた場所に設置した。つまり、ロケットとその中身、乗客を発射台まで運ぶ必要があるのだ。ロケットの移動には、鎮静化したナマケモノと同じくらい速く動く巨大な特注品が必要だが、宇宙飛行士の移動であれば、装飾を施したバン程度で済むのが救いっちゃあ、救い。そしてもうすぐ、「ああ、あるある」とみんなに好かれるEVメーカー、カヌー(Canoo)の改造電気バンが登場するのだ。
はっきり言っておくけれど、次のムーンバギーのことではない。あれもオール電化だし、元はといえば、そうだった。それもまた、まったくもって素晴らしいものだったんだ。宇宙飛行士をクルールームから発射台まで運ぶバンのこと。この仕事は1983年以来、エアストリームのモーターホームを改造した「アストロバン」が担ってきたものである。2019年には「アストロバン(Astrovan) II」と名付けられたメルセデス スプリンターを改造したバンを一時的に使用していたが、NASAが低排出ガスを推進していることから、2021年から100%EVのバンを探しており、数週間前にCanooに契約が授与され、今回確定したとのことだ。
巨大なロケットは、環境に配慮したものではないことは承知しているが、だからといって、できることをやらないわけにはいかないよね?
アルテミス計画をよく知らない人のために説明すると、50年以上ぶりに月へ戻るというNASAの一大プロジェクトだ。月に到達して帰還するのではなく、人類が月で継続的に活動し、月面基地を足がかりに火星への有人飛行を実現する計画となっている。
プロジェクトとしては、これ以上ないほど野心的なものだ。しかし、このようなプロジェクトは、単なる構想に過ぎず、偏頭痛を引き起こす可能性がある。人類を月に送るには、何人もの宇宙飛行士の命を含め、私たちが持つすべてのものを必要とし、しかもそのすべてを地球という比較的安全な場所から行ったのである。人類がこれまで地球から最も遠く離れた火星へのミッションは、24万マイル(38万km)も離れた、人間の生活には全く適さない月の表面から行うことを考えてみてほしい。
ギリシャ神話をご存じない方のために説明すると、アルテミスは狩りと荒野と月の女神である。名前としては完璧だ。また、古代ギリシャでは、出産と貞操もアルテミスの管轄だったそう。私たちは哲学者ではないけれど(○○じゃないものは他にもいっぱいあるけど、中略)、どちらかが失敗すれば、もう一方も失敗すると考えている。
とにかく、NASAはアルテミス神話の月/荒野/狩りの方により傾いていて、「やれやれ、今からちょうど2年後にこれを稼働させる必要があるのか」から始まり、「火星と言ったよな」「待て、月から火星に行くのか」「待て、実際の月面基地か」と続く、懸念の長ーいリストの一番下にあると予想している。という具合に、一つや二つは解決しなければならないことがある。
まあ、少なくとも、発射台までのリフトは手配したようなので、安心したよ。
=海外の反応=
「巨大なロケットは環境保護に適しているとは言えないが、だからといって、できることをできる場所でやらないわけにはいかない。それに、SLSのようなハイドロレックス(液体水素と液体酸素)ロケットからの主な排出物は、水蒸気だし」
「アストロヴァンは出ないんだね。了解」
「このような、「18マイルの航続距離を持つ製品に十分な自信がある」という事実を祝うために、ホームページに月の大きな写真を載せて宇宙士官候補生になりきっているCanooのサイトが好き」