いすゞは、2019年10月に8年振りにフルモデルチェンジした小型ピックアップ・トラックの新型D-MAXを、2020年9月豪州での発売を皮切りに世界各国への輸出を開始した。D-MAXは、日本では、あまり馴染みがないという人もいるかもしれないが、海外ではたいそう人気のピックアップトラックなのである。3.0リッターのターボディーゼルエンジンは、190ps、450Nmを発揮する。イギリスだと17,000ポンド(230万円)から入手できるが、オプションによっては40,000ポンド(540万円)にもなる。
いすゞは、70%を出資する子会社「いすゞ・モータース・インターナショナル・オペレーションズ・タイランド」(以下「IMIT」)を通して世界約100ヵ国以上に輸出、累計210万台を販売している。今後、新型「D-MAX」を豪州に引き続き欧州等へも順次輸出していくという。
「D-MAX」はこれまでにタイ国内において、2019年度モーストポピュラーピックアップ・トラック賞、最優秀省燃費ピックアップ・トラック賞、ベストライフピックアップ・トラック賞を受賞するなど、トップブランドとしての地位を確立してきた。
いすゞは中期経営計画に基づき、ピックアップトラックとその派生車である「LCV事業の強靭化」に取り組んでいる。欧州では、2019年、排ガス規制切り替えと、モデル末期だったことによって、販売台数を大きく落としてしまったが、今回の新型D-MAX投入で、またいすゞ D-MAXがグローバルに活躍していくだろう。また、2021年3月からは、マツダの海外向けピックアップトラック、BT-50にOEM供給することが決定している。