【2026年F1】「最速」が勝てない? 新規定のテスト走行で見えた「リフト&コースト」の異常事態

2026年から導入されるF1の新レギュレーション。バーレーンでのテスト走行が始まると、そこには異様な光景が広がっていた。ストレートでアクセルを緩め、コーナーで攻めないドライバーたち。バッテリー切れを防ぐための極端な「省エネ走行」が必須となった新時代のF1は、果たしてレースと呼べるのか? 現地の様子とファンの激論をお伝えする。


皆さん、シートベルトを締めてくれ。おそらく、F1がどれほど奇妙なものになろうとしているか、心の準備はできていないだろう。なぜかって? 新しいV6ハイブリッドパワーユニットは、機能するために膨大な電気を必要とする。つまりドライバーは、バッテリーの残量を維持するために、極端な手段を講じなければならないということだ。

ストレートでの「リフト&コースト(アクセルを離して惰性で走る)」、コーナーの入口や出口で攻めないこと、そして電子の流れを保つためだけに低いギアに落とすことなどの手段だ。おやおや。

バーレーンでのテストにおけるこれまでのシャルル・ルクレールの最速ラップ(1分34秒273)、そして初日のワールドチャンピオン(※1)、ランド・ノリスのベンチマークタイムを見ればすぐにわかるように、「全力アタック」はもはやサーキットを最速で周回する方法ではなくなっているのだ。ブーイングだ。

とにかく、まだ新しいレギュレーションを非難するのはやめておこう。テストはまだ半分も終わっていないし、F1チームがいかに早く新技術の実装方法を学ぶかは周知の事実だ。

それに、今シーズンのマシンは少なくとも先代より小さく敏捷になっており、願わくばドライバーのスキルがより重視されるようになるかもしれない。あちこちでカウンターを当てるような場面が見られるかも……。

とはいえ、そうだね……3月8日のメルボルンでの開幕戦では、このスポーツは全く違ったものに見えるだろう。昨日、新しいF1を「ステロイドを使ったフォーミュラE」と評したマックス・フェルスタッペンが、今年後半に「全開のレース」を求めてニュルブルクリンク24時間レースへの参戦を計画しているのも不思議ではない。なんてこった。

コメント欄で諸君の考えを聞かせてほしい……。

【補足・注釈】
※1 ワールドチャンピオン、ランド・ノリス: 記事の日付(2026年2月15日)設定に基づき、前年(2025年)のチャンピオンがノリスであるという前提で書かれている。
※ニュルブルクリンク24時間レース(N24): ドイツの過酷なサーキットで行われる耐久レース。F1とは対照的に、長時間にわたり全開走行が求められるカテゴリーとして引き合いに出されている。

 

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=海外の反応=
「電力比率を大きくするのはLMH(ル・マン・ハイパーカー)では機能してるけど、あれはシステム出力の合計が制限(キャップ)されてるからなんだよな」
「バッテリー残量を気にせず全開で走れるレースがモナコだけになるなんて想像してみろよ。ああ、それくらい奇妙なことになるってことさ」
↑「ああ、リビングルームで怒れる雄牛を手なずけようとするようなあのコース(モナコ)だけが、リフト&コーストなしで走れる唯一のトラックだって? 素晴らしいね。『奇妙』って言葉が正しいかはわからんが、たぶん『ゴミ』の間違いだろう」
「これこそまさにこのスポーツが必要としていたものだ。これがオーバーテイクの機会を生み出し、レース運び(レースクラフト)とリソース管理の価値を爆発的に高めるんだ。エキサイティングなレースやドッグファイトに本当に興味がある人は、何年も前からこの変更を求めていた。もし20台の車が同じラインをできるだけ速く走るだけのが見たいなら、俺は電車の写真撮影でも始めるよ」
↑「いいや、これは基本的にドライバーに常にリフト&コーストを強制するもので、機会を創出しているんじゃなくて、いわゆる『機会』をドライバーに押し付けているだけだ。
レースクラフトとリソース管理は以前のレギュレーションでも必要だったし、新しいことじゃない。ただドライバーがはるかに保守的な方法で運転することを強いられるってだけだ。去年だって、岩の下に住んでない限り、バトルはたくさんあったのを知ってるはずだ。
今起きようとしているのは前のレギュレーションと同じことだ。チームのストラテジストが、いつドライバーにアタックを指示するかを考えなきゃならない。いつ力を抜いて回生するか、それは何も新しくないが、程度がはるかに深刻になるだけだ」
↑「『強制』と呼びたいなら呼べばいい。事実は、以前の年よりも確実にオーバーテイクが大幅に増えるということだ。もしそのような条件を作るためにチームが『強制』される必要があるなら、それでいいじゃないか。劣ったリソース管理のせいで対戦相手の2コーナー手前でエネルギー切れを起こしてポジションを失うのは、DRSトレインやダーティエア(乱気流)がお互いを抜きにくい均衡状態に保っているのを見るより100万倍面白いよ。
確かに去年も良いバトルはあった。でもそのうちフェルスタッペンが絡んでないバトルがいくつあった? もし現在の誰よりもこの条件に対処できる世代の才能がいなければ、2025年の数少ない記憶に残る戦いのほとんどさえなかっただろう」
↑「つまり、そのオーバーテイクはドライバーのスキルによるものじゃなくて、ドライバーが常にアタックしていると基本的にエネルギー切れを起こす車だからってことだろ。
君は以前のレギュレーションでリソース管理が全くなかったかのように振る舞ってるけど、実際にはあった。それに、新車ではアクティブエアロトレインやダーティエアの問題はなくなるはずだ。
前のレギュレーションでも中団グループではたくさんのバトルがあったけど、メディアは当然、10位争いじゃなくてトップ争いに注目するからな。
予選ラップで600メートルもコースティング(惰性走行)しなきゃならないような車は、単純に良い車じゃない。それに、オーバーテイクを人工的に作り出すためにそれをドライバーに押し付けるのは、ただの自暴自棄だ」
↑「君の言うドライバーのスキルとは何だ? ラップのどの部分でどれだけの余剰パワーを使うかを選択することは、ブレーキングポイントやライン取り、スロットルの正確さを選ぶのと同じくらいスキルではないのか? 確かにリソース管理は常に存在したが、その価値は急騰した。ドライバーのスキルの何が劣化したというんだ? 高速コーナーでの反応時間がほんの少し重要でなくなった、それくらいだろう。車が遅くなればなるほど、ドライバーはいつ、どのように互いを攻撃するかについて、より多くの精神的リソースを使えるようになる。
ラリークロスを見たことがないのか? ジョーカーラップと同じ原理だ。確かにそれは人為的にレースのリズムを遅くするが、そのハンディキャップをいつ受けるかは依然としてドライバーとチームの選択であり、全員がやらなければならない。いつどれだけの余剰エネルギーを使ってポジションを奪うか、守るかの心理戦や読み合いが常に行われるだろう。良いドライバーは低出力の時間から最良の結果を引き出し、悪いドライバーでも適切なタイミングでパワーアドバンテージを使おうとすることで面白くできる。レースの質自体が下がると思い込む理由は全くない。単に車全体が少し遅くなるだけだ」
↑「バーレーンのストレートの途中でバッテリー切れを起こしてるオンボード映像が文字通りあるんだぞ。その時点でドライバーはF2マシンよりもパワーのないエンジンで走ってることになる。そんな簡単にパワー切れを起こす車が良いアイデアだと思うのか?
これはリソース管理じゃない、常にエネルギー切れを起こして常に管理を必要とするクソ車だ。俺はラリークロスなんて見ない、どうでもいいからな。F1はラリークロスじゃないんだよ。バッテリーが切れた時にGP2(今のF2)より遅くなる車なんて良くない。
それに、ドライバーやチームは常にこのゴミ車をいたわりながら戦略を立てなきゃならない。F1マシンは最速のレーシングカーであるべきなのに、君のアイデアは『遅くして、ドライバーに常に車の子守をさせよう』ってことだろ。
想像してみろよ、ラップの途中で攻撃されているドライバーがパワーの半分を失い、攻撃側のドライバーに場所を譲る羽目になるのを。そこに戦いなんてない、ルールが車にハンディキャップを与えると決めただけだ」
「そして、こうして彼らはF1を殺したんだ」
「F1マシンとドライバーは最速のレーシングカー/ドライバーであるべきだと思ってたけど、もしドライバーがエネルギー管理のために常にコースト&リフトしなきゃならないなら、それは良くないことだ。
接戦の機会を作るという考えについては、実際にはそうじゃなくて、車がエネルギー切れを起こすからドライバーにそれを強制してるだけだ。バトルの途中で車が大幅にパワーダウンして、戦うことなく相手に場所を譲るなんて、どのドライバーが望むんだ?
この新しいエネルギー回生の方法や、頻繁なコースト&リフトの必要性についてチームやドライバーから出ている不満を考えれば、FIAは折れてルールを変更するだろうと思うよ。ルイス・ハミルトンが指摘した通り、予選ラップで600メートルもリフト&コーストしなきゃならない車なんてありえないからな」

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