書評:ホンダF1プロジェクトチーム 第2期3.5リッターエンジンの時代を中心として

書評コーナーは、ホンダF1プロジェクトチーム 第2期3.5リッターエンジンの時代を中心として。ホンダF1参戦60周年記念、ホンダ第2期F1活動を支えたエンジニアたちの苦闘を描いた、迫真のドキュメント。


1968年に第1期F1活動を休止したホンダは、1983年から再びF1に挑戦した。この第2期の活動では、アイルトン・セナやアラン・プロストらの一流ドライバーとマクラーレンチーム等により、コンストラクターズタイトルを6年連続で獲得するなど、輝かしい記録を残し、そして、1992年に再び活動を休止したのである。

本書は、F1のレギュレーションが自然吸気3.5リッターに一本化された時代における、ホンダF1プロジェクトチームによる技術的な挑戦を中心として描かれたドキュメントであり、関係者の証言や残された資料を基にしてまとめられた技術開発史だ。

巻頭には当時の貴重な写真を収録したカラー口絵、巻末には戦績(レースリザルト)などを収録して史料性も高めている。

ちょうどフジテレビがF1を全戦放送するなど、日本中でF1が盛り上がっていたその時代、ホンダのF1プロジェクトチームはどのように発足し、マクラーレンとの折衝、エンジン開発、戦略に至るまで、どのように推し進められていったのかが、克明に記されている。

あのアイルトン・セナが操ったマシンがどうやって作られていったのか、セナ没後30年目にして改めて知るにはいい機会だろう。(内田俊一)

ホンダF1プロジェクトチーム 第2期3.5リッターエンジンの時代を中心として
著者:桂木 洋二
発行:三樹書房
定価:3,850円
ISBN978-4-89522-812-1

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