ベントレー、レースでの初勝利から100年 1,600台以上の3リッターモデルへと続く道

ベントレーが初めてレースで勝利を収めてから100年となった日、EXP2として知られる初のレース優勝車が、サリー州にある有名なブルックランズサーキットに戻り、ベントレー3リッターの車列を率いて100周年を祝った。

EXP2は世界で最も古いベントレーであり、1921年にW.O.ベントレーが設立した会社で製造された2台目のクルマでもある。1921年5月16日にベントレー初の勝利を収めたブルックランズサーキットに現存するバンクセクションにおいて、EXP2が全国から集まった24台の3リッターの隊列を先導した。まさにこの日、EXP2はウィットサン・ジュニア・スプリント・ハンディキャップで「ワークス」ドライバーであるフランク・クレメントの手によって勝利を収め、これを皮切りに3リッターモデルでの優勝が続いた。その最高潮はル・マン24時間レースでの2回の優勝であり、1回目の優勝はクレメントとジョン・ダフが運転した1924年、2回目は1927年だった。この間、1925年には、24時間レースにおいてダフが3リッターで合計21の世界記録を達成している。

このような3リッターの初期の勝利は、ベントレーの根幹にモータースポーツを根付かせ、1,600台以上の3リッターモデルが生産・販売される道を開いたのである。

全国から3リッターを集め、このイベントを主催したベントレードライバーズクラブの会長であるリチャード・パーキンソン氏は、次のようにコメントしている:

「モータースポーツでの成功は、ベントレーの歴史において非常に大きな部分を占めており、ベントレードライバーズクラブにおいても同様です。そのため、1921年5月16日にブルックランズで初優勝してから100周年を、まさに同じ日、同じ車で迎えることにしました。実際に初優勝を収めたEXP2の実車は、ベントレーモーターズのご好意で提供していただきました。

クラブとしても、「ベントレーのレース優勝100周年」を8月7日に開催されるシルバーストーンの年次総会で祝います。ベントレーモーターズがヘリテージコレクションから重要な車を展示してサポートしてくれることに大変感謝しています」

1919年に会社を設立したW.O.ベントレーは、最初の量産モデルである3リッターのエンジンとシャシーの開発に2年を費やし、1921年から1929年の間に1,622台を生産した。その開発プログラムに欠かせなかったのがエクスペリメンタル(EXP)であった。最初に登場したEXP1は、ベントレーのバッジを付けた最初のクルマだ。EXP1は歴史に埋もれてしまったのだが(他のEXPを作るために使用された可能性もある)、EXP2は現存する最古のベントレーとして1世紀にわたって生き残っている。

EXP2は、当時としては驚異的に進歩したエンジンとシャシーの開発テストベッドとしての役割を果たすため、当初はプレーンな2シーターボディで製造された。その後、チャグフォード・ストリートのコーチビルダー、JHイースターの手によって、ダークレッドのボディとアルミニウム製のボンネットに作り変えられた。

初レースは、初優勝のわずか9日前。1921年5月7日(土)、フランク・クレメントの手によってブルックランズでレースが行われたが、完走はできなかった。翌週の週末には、初レースの原因となった不具合が解消され、16日(月)に再びコースに出て、初優勝を果たした。

EXP2は、開発テストとレースという2つのキャリアを2年間続けた後、1923年9月に売却された。約25年前にオリジナルの仕様に完全に戻されたこのクルマは、現在、ベントレー ヘリテージ コレクションの重要なメンバーの1台となっている。

https://www.bentleymotors.jp

 

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