驚くべきことに、サリーン S7は2000年に登場した。そう、スティーブ サリーンが手がけたアメリカのスーパーカーが出たときに生まれた赤ちゃんは、本国でお酒が飲める年齢になったのだ。これを見て老いを感じなければ、何を見たときに老いを感じるのかわからない。
さて、話は最初に戻る。初代S7は、カーボンファイバー製のボディパネルと、約550bhpを発生する自然吸気の7.0リッターV8を採用していた。2006年には、ツインターボを搭載し、最高出力750bhp、最高速度399km/hのS7 TTが発表されている。
サリーンはS7をレースに投入し、さまざまな選手権で成功を収めた。2010年のル・マン24時間レースでクラス優勝を果たしたことが、その頂点といえるだろう。その結果が、今回のサリーン S7-LMと呼ばれる7台のロードカーの開発につながったのだ。唯一の難関は?それは、現在所有しているS7を提供して改造してもらうことだった。
そのため、このオークションでは2007年のS7が出品されているのだが、2018年にワンオブセブン仕様にアップデートされ、その後480kmしか走っていない。ル・マンのアップグレードには、軽量のレーシング・ブレーキ、鍛造5本スポーク・ホイール、そしてエアロ・アップデートが含まれており、中でも最も顕著なのは、あの巨大なリア・ウィングだ。さらに、改良されたインダクションシステムと新しいボールベアリングターボにより、標準的なポンプ燃料で1,000bhpを達成している。しかし、ハイオクのレース用燃料なら、巨大なV8は1,300bhpを発揮してくれる。すごいよね。
自分のクルマとして所有したいって?それはとても勇気のあること。この個体は、ボナムズの「Supercars on Sunset」オークションに出品され、推定価格は72万ポンド(1億800万円)から94万ポンド(1.4億円)となっている。
=海外の反応=
「やれやれ。サリーンのS7か。伝説によると、このクルマはアストンマーチンのレースカーとして誕生したが、実際には作られなかなかった。その後、スティーブ サリーンが図面を入手し、できる限りそれをコピーして、マスタングのチューンショップの裏で鋼管とアルミ板を使って溶接したのが始まりとされている。
ひとつ確かなことは、実際には「開発」されなかったということ。風洞実験も、衝突試験も、排気ガス規制も、ホモロゲーションも、アメリカで言うところの "Federalization"も行われていない。だからこそ、サリーン S7にはエアバッグもABSもVSC(ビークルスタビリティコントロール)さえも搭載されていないのだ。すべての技術とエンジニアリングが他の車からピックアップされている。生産台数はまちまちだが、9年間で37台くらい作ったのではないだろうか。レース用に作られた14台は、イギリスでプロが作ったもので、FIAのGTレース公認を得ることができた。
この車を所有し、運転した人たちは、車としては…???という意見で一致している。道路ではなく、ポスターで眺めているべきものだ、と。
最高速度は…。彼らは何か別のものからスピードコントローラーを使ったのです。そのような速度のために調整されたものではありません。だから、320km/h以上になると、ランダムな数字が表示される」
「この車を運転するのは怖くてワイルドなはずなのに、見た目はおとなしくてトーンダウンしている。本当にだまされやすいキットだよ。
自動車にステルスクラスの評価があった豊かさとステルス級のパフォーマンスを取り戻したい。最近では、ゲームの評価が7/10だと暴動が起きる。5/10が完璧な平均評価であることを忘れてしまったかのように、すべてが平均以上であれば、何もおきない」
「2000年代のスーパーカーアイコンだね」