JR東日本とパーク24が、ロンドンの駐車場で、デジタル自動販売機のトライアルを開始した。こういう日本式の細かいサービスが、ロンドンの人たちに受け入れられるのだろうか?おそらく、答えはYesだろう。
パーク24のグループ会社であるNATIONAL CAR PARKS LIMITED (本社:ロンドン、CEO:Jonathan Scott、以下「NCP」)が管理する駐車場で、デジタル自動販売機によるサービスが開始された、というかたち。期間は、11月25日から2021年3月末(予定)しており、当面はFinsbury Square、Portman Square-Hyde Park、Covent Garden、Saffron Hillの4箇所に各1台だ。設置終了次第順次営業・販売動向に応じて設置台数を拡大予定だそう。
販売されるものは、英国内で流通する売れ筋飲料商品、菓子類及びマスクや消毒液等雑貨類、とある。ものを売るだけじゃなくて、道路交通情報や天気、告知広告なども流れる仕組みとなっている。自動販売機を設置するNCPのPark Passアプリ会員が専用アプリ内で保有する独自のQR コードに紐づけて、会員限定のサービスや割引プロモーションも実施される。
NCPは、1931年創業の英国の駐車場事業者で、582件 221,671台の駐車場を運営している(2020年5月末現在)。ロンドンやバーミンガム、ブリストル等の都市の中心部で多くの駐車場を展開しているほか、バーミンガム空港やグラスゴー空港といった主要空港の駐車場及びロンドン地下鉄をはじめとする駅駐車場を数多く運営しており、英国内におけるシェアは30%を占めている。
JR東日本は、2017年12月より英国 旅客鉄道運行事業フランチャイズの一つであるウェストミッドランズの運営に参画している。2019年7月より、ウェストミッドランズの沿線駅でデジタル自動販売機を設置し、英国の通勤者や旅行者の自動販売機の利用動向を確認した。この実績を生かして、鉄道拠点に限られない駐車場・バスターミナル・空港といった、モビリティ拠点における自動販売機事業の展開を図っている。ちょうどコロナということもあり、自動車での移動が増える時期なので、日本式が浸透していくといいが、どうだろう。めんどくさいとやらないだろうけれど、基本、新しもの好きが多いロンドンの人々には受けるのではないだろうか。
【日本式→英国へ】ロンドンの駐車場でデジタル自動販売機のトライアルを開始
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