リシャール・ミルから初の完全自社製フライバック クロノグラフが登場

ラグジュアリーウォッチのリシャール・ミルから、ユニセックスモデルの最新作が発表された。RM 72-01 オートマティック フライバッククロノグラフは、社内で開発、デザインが行われた、初の完全自社製フライバッククロノグラフとなっている。このために専任チームが 30 か月もの間、取り組み、誕生したものだ。
このモデルは、5N レッドゴールド、チタン、ブラックセラミックスとホワイトセラミックスの 4 つのバリエーションを用意。予価はレッドゴールドが、2,600万円(税別)、チタンが2,050万円(税別)となる。

自動巻きで、クロノグラフの使用有無にかかわらず 50 時間パワーリザーブを保持している。使用感の良さにこだわった造形をもち、機械と手作業による仕上げが相まって、日常で使える時計としてのデザインを完成させた。

時間表示は、3という数字を計測のビートとして、3・8・11 の数字を強調することにより、表現のリズムを生み出している。ブルー、オレンジ、グリーンの3色の針がそれぞれに3種の時(秒、分、針)を示すために 6 歯コラムホイールによって指揮され、絶妙なハーモニーで動いていく。
このクロノグラフの分から時への連結部は、秒の歯車から独立している。これが、リシャール・ミルによって開発され、パテントを取得したダブルスイングピニオンの連動機構である。
「歯車にかみ合うこのピニオンは対になっています。ひとつが秒、もうひとつが分のためのものです。このシステムを採用することによって、ムーブメントの中心部に据え付ける垂直構造のクラッチよりも、ムーブメントを薄くすることができるのです」とムーブメントの技術部長であるサルバドール アルボナは、コメントを寄せた。さらに結果として、このクロノグラフ機構は、パワーリザーブにも影響を及ぼすことはない。
キャリバーCRMC1は非常に薄く、425 もの異なる部品を内蔵しているにも関わらず、わずか
6.05 ㎜を実現している。

24 時間積算計と 60 分積算計がそれぞれ 5 時位置と2時位置に配置され、クロノグラフが短時間の計測のみに備えつけられているのではないことの証しとなっている。このメカニズムは、構想から、製造、組み立てに至るまで、レ・ブルルーにあるブランドのワークショップで為された。オープンワークとなっているケースバックからこの精密機構をリシャール・ミルの刻印とともに見ることができる。
今回のモデルには、振付師べンジャミン・ミルピエと音楽家トマ・ルーセルという名高いアーティストによって創造された「WITHIN」(真髄)の動画も必見だ。
バレエと交響楽団というそれぞれの領域にあって、べンジャミン・ミルピエとトマ・ルーセル双方が、伝統と伝承という富をもとに、彼らが敬う芸術を現代的ビジョンへと昇華させている。

もはや、この時計を買えるかどうかは、問題ではない。この時計の美しさに息をのんだのであれば、もう、リシャール・ミルに心を奪われてしまったということである。そして、この時計を見る前の世界には二度と戻れないのだ。

https://www.richardmille.com/ja

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