天体物理学の分野で最も黒い素材
1828年に創設されたH.モーザーから、ベンチャー・コンセプト ベンタブラック®︎ ダイヤモンドが発表された。バウハウスデザインにインスピレーションを受けデザインされたベンチャーコレクションのケースに、時計の文字盤に使用されている素材のなかで最も黒い素材であるVentablack®︎を組み合わせた人気モデルに、まばゆいダイヤモンドで彩った新作だ。価格は600万円(税抜)。
ベンタブラック®︎とは、天体物理学の分野で用いられる最も黒いとされる革新的な素材だ。Vantablack® を用いたダイアルの製造には高度な専門技術が必要で、一般的に天体物理学の分野では望遠鏡、軍事分野では熱迷彩に採用されている。H. モーザー社はこのハイテク素材の新たな用途を見出し、美しい曲線を描く官能的なこのモデルにグラマラスな魅力を添えた。トップ部分がドーム型クリスタルの丸みを帯びたケースは、懐中時計、1960 年代のコンベックス(凸型)シェイプ、そして 1920 年代に一世を風靡したバウハウス ムーブメントを思わせる。313 個の眩いきらめきのダイヤモンドで飾られたホワイトゴールド製のケースが、底知れぬ淵のように光を吸収し、ロゴもインデックスも排したベンチャー・コンセプトのダイアルの天体を彷彿とさせるブラックとの目を引くコントラストを生み出す。ベンチャー・コンセプト ベンタブラック® ダイヤモンドの見事なデザインは、究極のエレガンスでイブニングドレスやディナージャケットと合わせても申し分なく、大胆にして洗練された、伝統的で官能的、驚くべき深みを湛えた美しい輝きが魅力になっている。
ケースは284 個のダイヤモンドをセッティングした 18K ホワイトゴールド、そして29 個のダイヤモンドをセッティングしたリューズと合わせて、3.77 カラットを使用している、贅沢な作りだ。
しかしながら、時計の美しさはそのメカニズムなしには成立し得ないもので、ベンチャー・コンセプト ベンタブラック® ダイヤモンドには自社製手巻キャリバー HMC 327 が搭載されており、これをサファイアガラスのケースバックから見ることができる。このムーブメントのパワーリザーブは約 3 日間と十分なもので、ダイアルのミニマリスト デザインの魅力を損なわないよう、時計裏側のインジケーターに表示されるようになっている。
ストラップにはブラックのアリゲーター レザーが選択され、タイムレスなスタイルに仕上がっている。見つめていると吸い込まれてしまいそうになるほど魅了されるモデルだ。
注目記事
トラックバックURL: https://topgear.tokyo/2019/10/19598/trackback