名車ロータス エリーゼ S1をベースに、車重をわずか600kgまで削ぎ落とし、コクピットを車体中央の単座へと改造した過激なレストモッド「VHPK」が登場した。フルカーボンボディに254psを絞り出す1.9L Kシリーズエンジンを搭載。税抜6,825万円という常識外れの価格と、2000年代初頭のレース仕様を現代へ蘇らせた偏執的なエンジニアリングの真価に迫る。
ロータス エリーゼ S1は、車両重量およそ700kgという、それ自体がすでに軽量化の奇跡のような存在だ。だが、アナログ オートモーティブ(Analogue Automotive)という名の企業は、このマシンからさらに贅肉を削ぎ落とし、中央に配置されたシングルシーター(単座)のドライビングポジションを与えてしまった。それがこれだ。「VHPK」である。
我々が最初にその――風で吹き飛んでしまうため「噂の風」とまではいかないが――「囁き」を耳にしたのは昨年のことだった。そして今、最初の顧客向け車両の完全な画像セットが手元に届いた。「PKパープル」の輝きを放ち、アルカンターラ仕立てのキャビンとゴールドのエキゾーストエンドが完璧に調和している。
なぜ「VHPK」と呼ぶのか? その名はベースとなったエンジンに由来する。ローバー製のKシリーズ4気筒ユニットには、かつて「VHPD(ベリー ハイ パフォーマンス デリバティブ ※訳注:ロータス エキシージなどに搭載された高回転型チューンドエンジン)」と呼ばれるかなり刺激的な仕様が存在した。そこで、VHPDをもじってVHPKとなったわけだ。正直なところ口に出して呼びやすい名前とは言えないが、シートが中央に1つしかないため、コーナリング中に体が左右へ転がる(roll)心配はない。
このマシンには、排気量を1.8リッターから拡大した「高度にチューニングされた」1.9リッターのツインカムKシリーズ直列4気筒エンジンが搭載されている。軽量な削り出しビレット材や鍛造内部パーツを用いて組み直され、フルステンレス製エキゾーストシステム、リミテッド スリップ デフ(LSD)、そして5速クロスレシオ マニュアルトランスミッションと組み合わされる。アナログ オートモーティブによれば、自然吸気で実に懸命に働く254psを発生するという。
ああ、そうだった。なぜ中央に座席が1つだけなのか? それは、2000年代初頭にBTCC(イギリスツーリングカー選手権)のサポートレースとして開催されていたエリーゼのワンメイク選手権から着想を得ている。当時のレース車両は――そう、まさに!――シートが中央に1つだけ配置されたシングルシーターだったのだ。
カーボンファイバー製バケットシートの周囲はカーボントリムで囲まれ、軽量な燃料タンクやワイヤーハーネスを覆い隠すフルカーボンファイバー製ボディの内部にしっかりと収まっている。軽量鍛造ホイールが備わり、さらに軽量なカーボンホイールのオプションや、ネイキッドカーボン(クリア塗装のみ)のボディパネル、電動エアコン、カーボンハードトップといった追加オプションも用意されている。
シャシーには、アルミ製アップライトやステアリングアーム、パッシブダンパーで構成される「ワイドトレッド」サスペンションシステムが組み込まれているという。望むのであれば、アクティブダンパー仕様をオプションで選べるのも当然の流れだ。
アナログ オートモーティブはこの特別な超々軽量エリーゼをわずか35台のみ製造する予定だ。その価格は――座った状態で聞いてほしい――350,000ポンド(6,825万円)。これに税金が加算される。少なくとも、状態の良い中古なら20,000ポンド(390万円)程度から手に入るドナー車両のシリーズ1 エリーゼの代金は含まれている。
=海外の反応=
「暗い部屋で暗い色の車の写真を撮るなよ、どんな形かさっぱり見えないじゃないか! 冗談はさておき、税別350,000ポンド(6,825万円)とは正気の沙汰じゃない。いくらセンターシートにしたからって、高すぎやしないか」
↑「残念ながら、これくらいの金額を平気で出せる富裕層は世の中にいくらでもいるんだよ。まあ、そのうち経済が崩壊して彼らの金も霧散するだろうけどな」
↑「アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!! 言いたいことはそれだけだ」
↑「軽量化は大賛成だが、タイヤを路面に押し付ける荷重が足りなすぎて、まともにパワーを路面に伝えられない領域に入ってるんじゃないのか」



