中国のロボット掃除機メーカー「ドリーム テクノロジー(追覓科技)」が、固体燃料ロケット搭載の電動ハイパーカー「ネビュラ NEXT 01 JETエディション」を発表した。2基の固体燃料ロケットが150ミリ秒で点火し100キロニュートンの推力を発揮することで、0-100km/hを0.9秒で達成すると主張している。ソリッドステートバッテリー、電磁アクティブサスペンション、ステアリング・ブレーキのバイ ワイヤ化も謳われているが、プロモ動画の下には「まだ販売されていない」「最終生産バージョンは実際の製品に準ずる」との免責事項が明記されており、その実現性には大きな疑問符がつく。同社はCES発表の「ネビュラ NEXT 01」(約1,927PS)とSUV版「NEXT 01X」に続く第3弾として本モデルを投入した。かつてイーロン マスクがテスラ ロードスターで同様の主張をしたことを思えば、この手の話には生温かく見守るのが正解かもしれない。
中国のテック企業、ドリーム テクノロジー〔※中国の家電メーカー「追覓科技(Dreame Technology)」。ロボット掃除機、コーヒーメーカー、ドライヤーなどを製造・販売している。日本でも一部製品が流通している〕は普段ロボット掃除機、コーヒーメーカー、ドライヤーを作ることに専念しているが、年初のCES〔※Consumer Electronics Show。毎年1月にラスベガスで開催される世界最大規模の家電・テクノロジーの見本市〕で「ネビュラ NEXT 01」と名付けた完全電動ハイパーカー コンセプトを発表し、約1,927PS〔※1,900bhp〕を主張した。
「そうですか」というのが当時の我々の率直な反応で、ドリームが先月「ネビュラ NEXT 01X」——関連するSUV版のコンセプト——を発表した時もその印象は変わらなかった。もちろん今もただのコンセプトだ。
しかし今度ばかりは、事態が完全に、そして徹底的に狂ってしまった。ついこの前、ドリームがサンフランシスコでイベントを開催し、「ネビュラ NEXT 01 JETエディション」を発表したのだ。そう——ロケット ブースター付きの完全電動ハイパーカーだ。
少なくとも、そう主張している。YouTubeのプロモ動画の下には素晴らしい免責事項が記載されており、JETエディションは「まだ販売されていない」こと、「最終生産バージョンは実際の製品に準ずる」ことが明記されている。えーと、そうですか。
さらに同じ免責事項には「運転中は注意を払い安全を確保してください」という親切なリマインダーもある。しかしまあ、ロケット付きの1,927PS電動ハイパーカーなら確かに注意は保てるだろう。ドリームの主張によれば、搭載された2基の固体燃料ロケット〔※一度点火すると燃料が尽きるまで停止できない固体推進剤を使用するロケット。液体燃料ロケットと異なり推力を制御することができない〕は150ミリ秒で点火し、100キロニュートン〔※約10トンの力〕の推力を発生させ、0-100km/h〔※0-62mph〕を0.9秒で達成するとされている。もちろんそうなるだろう。
他にも「ネビュラ NEXT 01」にはソリッドステート バッテリー〔※固体電解質を使った次世代電池。理論上は従来のリチウムイオン電池より高いエネルギー密度と安全性を持つが、大容量の量産化は現時点では難しい〕と電磁アクティブサスペンション〔※電磁力を使って瞬時にサスペンションの動きを制御するシステム〕が採用され、ブレーキとステアリングはいずれもバイ ワイヤ〔※機械的な連結を廃し、電子制御で操作するシステム〕方式だという。とはいえ、動画ではドライバーが左足でアクセルをガン踏みしているシーンも映っており、伝えようとしている情報をどこまで信用すべきか、正直わからない。
もちろん[イーロン マスクも2024年に、長い長い長い待ち時間を経てようやく登場するテスラ ロードスターにもSpaceX技術を組み込み、0-100km/hを1秒以下で達成するかもしれないと主張していた。もちろんそうなるだろう。
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=海外の反応=
「テムー〔※中国発の激安ECサイト。粗悪な模倣品も多く流通している〕のバガッティ ミストラル〔※ブガッティの限定オープンモデル〕にドアを溶接で追加したらどんな見た目になるかずっと気になっていた。もちろんそうなるだろう」
「そりゃ吸い込む力が強いわけだ……〔※掃除機会社なだけに「sucks(最悪だ/吸い込む)」という英語のダジャレ〕」
↑「逆に吹き飛ばすってこと?……退場します」
「事故報告書は笑えないジョークみたいになるだろうな」
「固体燃料ロケットの楽しいリスクといえば(明らかな灼熱の熱と瞬時に耳がやられる騒音を除いても)、一度点火したら燃料が尽きるまで止められないことだ。このプレスリリース、4月1日〔※エイプリルフール〕から4週間遅れで出たとしか思えない……」
↑「0-100km/hのスペックを自慢するためだけに使うなら、そんなに長く燃やさなくていいのが利点だよ」
「トップ10の「絶対起きないこと」リスト入り確定」
「イーロン マスクが初代テスラ ロードスターをスペースXのロケットに縛り付けて打ち上げたよな〔※2018年2月、ファルコン ヘビーの初打ち上げにデモ ペイロードとして旧型テスラ ロードスターが搭載された〕。ある意味ではそちらの方が技術的に0-100km/hを1秒以下で達成してるんじゃないか」
「これ、風刺コーナーに掲載すべきじゃないのか? GTAオンライン〔※Grand Theft Auto Onlineの架空の荒唐無稽な乗り物が有名〕に出てきそうなクルマだよ」
「素晴らしい。馬鹿げたロケットのアイデア以外は。見た目はいいし。あと、1,927PSは過剰じゃないか。少し過剰すぎる気もする」
「ちょっと待って、これ4ドアなのか?本当に?ミストラルを思わせるヘッドライト、メルセデス AMG ONE〔※F1ハイブリッド技術を搭載したメルセデスの公道走行可能ハイパーカー〕を思い起こさせるリア、しかもサルーン?」





