「レンジローバー山」の頂上ともいうべき、完全招待制の特別モデル「レンジローバー SV ウルトラ」が発表された。メーカー自ら「ラグジュアリーの頂点」と呼ぶこの車は、プラグインハイブリッドやV8エンジンといった強力なパワートレインを備えつつ、その真髄は究極の車内空間にある。ヘッドレストからフロアマットまで車内全体に組み込まれた26個のスピーカーと、音楽に合わせて脈打つシートが生み出す、圧倒的なサウンド体験だ。選ばれた者しか手に入れられない、この前代未聞のラグジュアリーSUVの詳細を解説する。
「レンジローバー山」の頂上へようこそ。この目もくらむような高みであなたを待っているのが、レンジローバー SV ウルトラだ。メーカー自身が「レンジローバーのラグジュアリーの頂点に他ならない」と豪語する車である。
これはこれまでで最もトップの、最高スペックの、コホン……ラインナップの頂点に立つレンジローバーである。リアに「P550e」のバッジを付けた3.0リッター直列6気筒プラグインハイブリッド(電気のみで約92km走行可能)として、あるいは「P540」の姿をした540psの4.4リッター純V8モデルとして、さらには2026年後半には、おそらくブラジル全土を充電できるほどの巨大なバッテリー容量を備えたフル電動SUVとして提供される。
しかし、ドライブトレインは二の次だ。「ウルトラ」という、とある熱狂的なサッカーファンの集団(ウルトラス)と同じ名前を冠しているにもかかわらず、このSV ウルトラは、オーディオ、素材、仕上げ、そしてもちろん、「完全招待制(インビテーション・オンリー)」でしか買えないという事実こそがすべてなのだ。
というわけで、オーディオの話だ。いやはや、このオーディオときたら。レンジローバーが「SV エレクトロスタティック サウンド」システムと呼ぶものが搭載されており、ヘッドレスト、シートバック、ヘッドライニング、そして既存のスピーカーホールの中に、21個の軽量な「薄膜トランスデューサー(変換器)」が組み込まれている。
それに加えて、5つの低音(ベース)スピーカーが搭載されている。なぜなら、この「ウルトラ」は低音がすべてだからだ(Meghan Trainorのヒット曲『All About That Bass』にかけたジョーク)。これらが合わさることで、「通常はスタジオや最高級のヘッドホンでしか体験できないような、没入感があり、鮮明で詳細なサウンドステージ」が実現するという。
そのサウンドステージは、体全体でも体験することになる。なぜなら、SV ウルトラには「ボディ・アンド・ソウル(体と魂)」シートが採用されており、サウンドシステムからあふれ出るリズムに合わせてシートが脈打つのだ。さらに、フロアマットまでそのアクションに参加し、触覚的(ハプティック)なフィードバックをもたらしてくれる。念のため言っておくが、これはエイプリルフールのジョークではない。
次に素材についてだ。トランスデューサーの厚さはわずか1mmで、普通の、地球上のちっぽけなスピーカーよりも1,000倍速く反応し、90%軽く、消費電力も90%少ないという。その他の部分では、ツートーンの「ウルトラファブリック(Ultrafabric)」のシート、ラタンパーム(籐)のベニヤ、新しいエクステリアペイントのオプション(「タイタンシルバー」……おそらく、ただのシルバーだろう)、そして23インチのアルミホイールが用意されている。
「レンジローバー SV ウルトラは、私たちがこれまでに生み出してきた中で、レンジローバーのラグジュアリーを最も美しく表現したものの一つです」と、レンジローバーのグローバル・マネージング・ディレクターであるマーティン リンパートは語る。そのため、相当なプレミアム価格を支払う覚悟が必要だ。価格は公表されていないが、今や地球に縛られたちっぽけな存在に思える通常の「レンジローバー SV」が160,000ポンド(3456万円)からであることを考えれば、このSV ウルトラの頂がどれほど高いか想像がつくだろう。
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=海外の反応=
「これがJLR(ジャガー・ランドローバー)が出せる最高のものなのか? 信じられないくらい退屈で平凡だし、何かの『頂点』には到底ふさわしくないよ。まあ、他のすべてのJLR製品と同じように、この車が必然的に故障した時にRAC(英国のロードサービス)が来るのを待つ間、快適な膝の上で過ごせるのだけは救いだな」
「インフルエンサーが好きそうなベージュのキャビンってことは、彼らの他の『コンテンツ』と同じ世界観を保ちつつ、車の中から動画が撮れるってことだろ。賢いね。でも、こんな豪華なサウンドシステムの無駄遣いだと思うよ。インフルエンサーはそんなこと気にしないんだから」
↑「インフルエンサーって、かつては深刻な病気だったよな。いや、待てよ! 今でもそうか…(インフルエンザにかけたジョーク)」
「流行りだというだけで、絶対に使わない機能に大金(約4万ポンド=約864万円)を浪費するのが好きな連中にはよく売れるだろうよ。
プレミアリーグの選手とか、麻薬の売人にはうってつけだな」
「オフロードは走れるのか? うちの犬はシートをボロボロにしちゃうかな?」
「ダブルR(レンジローバー)対ダブルR(ロールス・ロイス)の比較は面白い見ものになりそう。これがカリナン(ロールス・ロイスのSUV)の体験とどう比肩するのか興味があるね」
↑「カリナンは好きじゃないけど、この『サッカー選手スペシャル』よりはずっと特別な車に見えるのは確かだな」





