【父はケン ブロック】18歳の天才女性レーサー、リア ブロックが激白「夢は世界王者」 14歳で1400馬力を操りF1に挑む

14歳で1400馬力の魔改造マシン「フーニコーン」を乗りこなし、16歳でラリー最年少チャンピオンに輝いた天才少女、リア ブロック。彼女は、世界中を熱狂させた故ケン ブロックのDNAを受け継ぐ、まさにモータースポーツ界のサラブレッドだ。しかし今、彼女は慣れ親しんだダートを離れ、名門ウィリアムズの育成ドライバーとしてF1への登竜門「F1アカデミー」で新たな挑戦を始めている。リアが語った父への想い、そして世界王者への夢とは。

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10代で、自分で修理した1985年式アウディ クワトロが最初の愛車だった、と言える者はそう多くない。さらに、リア ブロックのような18歳も、そう多くはいない。リア ブロック (Lia Block)は、2023年にスノーモービルの事故で急逝した、伝説的なラリードライバーであり、ドリフトの神様でもあったケン ブロックの長女。父親譲りの卓越したドライビングセンスで、若くして様々なカテゴリーで活躍している。

「古い納屋で見つけたの。たしかニュージャージーだったかな」と、彼女は少し前のマイアミグランプリの準備中にトップギアに語ってくれた。「そして、それを自分で修理したの。すごくいいクルマよ。まあ、古いクルマだから、今のクルマが持っているような豪華な装備は一切ないけどね。でも、冬にスキー場に行ったり、街を走り回ったりするには完璧よ」

中途半端なものではない、これは正真正銘のレストア作業だった。「基本的にはドンガラにして」と彼女は言う、「サビがひどかったから、パワーブラストをかけなきゃならなかったの」。全塗装の後、新しい調整式のコイルオーバースプリング、燃料システム、白い17インチのMotegiホイール、ヨーロッパスタイルのバンパー、スポイラー、そしてクラシックなレカロLXシートが組み込まれた。

言うまでもなく、既存の10バルブエンジンに代わって、新しいラジエーター、ガスケット、スロットルボディ、インテークマニホールドを備えた20バルブの5気筒ターボ――約300馬力を発生する――も搭載された。当然ながら、その様子を収めたビデオも存在し、そして、これまた当然ながら、そのサウンドは最高に汚れている。なんて代物だ。

「本当にクールなプロジェクトだった。自分で作ったクルマを運転するのは、やっぱり格別よ」全くもってその通りだ。ウィッシュリストの次なる候補は、「古いトラックか、あるいは別のもっと古いアウディ」だという。

今は亡き、偉大で、そしてあまりにも惜しまれるケン ブロックの娘であるリアは、クルマ好きが夢見ることしかできないような、モータースポーツのホームスクーリングを受けてきた。彼女は13歳でマニュアル車の運転を学び、それ以前からUTV(多目的四輪車)でレースをしていた。14歳で、1400馬力の「フーニコーン (Hoonicornは、ケン ブロックのジムカーナシリーズのために作られた、1965年式フォード マスタングベースの魔改造マシン。ツインターボのV8エンジンは1,400馬力を発生し、四輪を駆動する)」でドラッグレースをしていたのだ。しかも、それで勝っていた。

2023年、事態は一段とレベルアップした。16歳で、リアはアメリカンラリー協会の史上最年少チャンピオンとなり、スバル BRZでリアノン ゲルソミーノと共にオープン二輪駆動部門のタイトルを獲得。さらに、エクストリームEのシーズン半分を戦い、ナイトロクロス NEXTの部分的なキャンペーンにも参戦し、3度の表彰台を獲得した。

しかしその後、彼女のキャリアは予期せぬ方向転換を遂げる。ウィリアムズと契約し、チームのF1アカデミードライバーとして、シングルシーターの世界に足を踏み入れたのだ。「いきなり深みに放り込まれた」という表現では、到底足りない。

「全くの別物よ」と彼女は言う。「正直に言って、脳のオフロードの部分をオフにして、またゼロから学び直さなきゃならなかった」コーナーをドリフトで抜けようとしたことは? 「ないわ! でも、クルマが少しルーズになるのを恐れたりはしない、とは言えるかな」

「クルマをコントロールできる自信はある。それこそが、オフロードから本当に得たものだと思う。そのマシンコントロールがね。そして、常に自分の下でクルマがどうなっているかを把握すること」

ブロックは、デビューシーズンが学習の年になること――そして、「いきなり勝てるわけではない」こと――を知ることが、最も対処しにくいことだったと説明する。これまでテレメトリーを真剣に見たことすらなかったのだから、経験豊富なライバルたちのように、それを使ってラップタイムのゲインを追い詰めるなど、なおさらだ。

最大の発見は、「1メートル遅くブレーキングする」ことが、ストップウォッチにどれほど大きな影響を与えるかということだった。「でも、一歩引いて、もっと大きな視点で見ることでもあるわ」と彼女は付け加えた。「例えば、1秒のうちに指を鳴らすことさえできないでしょ?」

「そして、それがトラック上の私たちドライバーを隔てている差なのよ。コンマ1秒か2秒を削りに行こうとする時、精神的に戦うのは本当に大変なことだと思う」

リアは、そのマージンはラリーでも同様に小さいと考えている。もっとも、ミスが罰せられる方法は、えーと、少し違うが。「ラリーでは、崖から落ちるか、木に突っ込むか…ここの素晴らしいトラックでは、何に突っ込むか分かっているわ。だいたいは壁か、他の競争相手ね」

まあ、そういう言い方もできるだろう。

F1アカデミーでの2シーズン目を迎えた今――先月ザントフォールトで初の表彰台を獲得した――ブロックは、ウィリアムズの「素晴らしい」雰囲気を満喫している。彼女は「チーム内の家族のような素晴らしい力学」について語り、スポーツ心理学者やフィジカルトレーナーを含む、学び、頼ることができるすべての人々を指摘する。アレックス アルボンやカルロス サインツ Jr.もまた、アドバイスを求めるには良い相談相手であることは間違いない。

「ラリーでは、崖から落ちるか、木に突っ込むか…ここの素晴らしいトラックでは、何に突っ込むか分かっているわ。だいたいは壁か、他の競争相手ね」

「去年のシーズンを通して、私の性格やドライビングの個性にも大きな影響を与えてくれた」と彼女は言う、「そして、私をはるかに優れたドライバーにしてくれたの」

では、リアは今やアスファルトの虜なのだろうか、それともダートやグラベルが常に彼女の本領なのだろうか? 「両方楽しんでいるわ。ラリーは本当に楽しいし、シングルシーターではF1アカデミー(F1へのステップアップを目指す女性ドライバーのための、F1が支援するシングルシーターのレースシリーズ)に夢中になっている。将来の目標は、世界選手権でレースをすることよ」

そこに至るまでの道を計画するには十分な時間があるが、リアは、パイクスピーク(アメリカのコロラド州で開催される、世界的に有名なヒルクライムレース。リアの父ケン ブロックも、このレースに深く関わっていた)に戻って競技としてレースをしたいと語り、そして――母親、姉、弟が皆、「ブロック ハウス レーシング」の旗の下で父親の遺産を生き続けていることを考えると――いつかジムカーナを我々のスクリーンに復活させる可能性も否定しない。

「モータースポーツの家族に生まれて、本当に感謝している。そして、若い頃にそれに触れる機会を与えてもらえたことにね」

「私はただ、好きなことをしているだけ」と彼女は言った。「レースが好きなの、分かるでしょ? そして、これこそが、私が人生で追い求めたいことなのよ」

アルファ ロメオ 33 ストラダーレ/ランド ノリス✕R32 東京ナイトドライブ/R35日本取材:トップギア・ジャパン 068
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=海外の反応=
「ケン ブロックの娘さんかな?と思ってクリックしたけど、そのストーリーに引き込まれた。あの才能の遺伝子が、次の世代に受け継がれているのを見て嬉しいよ」
「親の七光りとか言う奴がいるんだろうけど、14歳で1400馬力のモンスターを乗りこなしてた時点で、もう誰も文句は言えない」
「カテゴリーを問わず挑戦し続ける姿勢は、まさにお父さん譲りだな。天国のケンも、きっと誇りに思ってるだろう」
「アウディ クワトロを自分でレストアするとか、カッコよすぎるだろ…。俺の最初の愛車なんて、親のお下がりの軽自動車だったぞ」
「ラリーとF1、全く違う世界なのに両方で結果を出そうとしてるのがすごい。いつか本当に世界チャンピオンになる日が来るかもしれないな。応援してる」

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