ベンテイガの購入を検討していたものの、24kgほど重すぎると思っていた方に朗報だ。ベントレーのマリナー部門は、カーボンファイバーのみを使用した全く新しい22インチのホイールを開発した。
イタリアの複合材メーカーであるブッチ コンポジット(Bucci Composites S.P.A)社との共同開発で5年の歳月を費やしたそうだが、今年の後半には2.4トンのSUV用のホイールを注文することができるようになるという。これで安心だね。
カーボンホイールは、アルミホイールに比べてコーナーごとに6kgの軽量化を実現している。ベントレーによると、このホイールは生産されている中で最大のカーボンホイールであるだけでなく、TÜVのフルテストに合格した最初の製品でもある。TÜV(Technischer Überwachungsverei:技術検査協会)の基準を満たした、すべてのテストに合格した史上初のカーボンホイールとなっているのだ。新開発のリムは、二軸応力試験、くぼみや石畳を模した半径方向および横方向の衝撃試験、タイヤの過圧、許容範囲を超える過大なトルク試験など、TÜVの新基準に基づき、非金属製ホイールとしては最も厳しい試験を受けている。
TÜVの要求事項の中でも最も厳しい試験のひとつである衝撃試験では、性能面でのメリットに加えて、カーボンリムの安全性がいかに高いかが示された。アルミホイールに亀裂が入ったり、粉々になったりするような激しい衝撃を受けると、タイヤは爆発をするように崩壊するが、カーボンファイバー製のリムは、インテリジェントな繊維の織り方により、ゆっくりとタイヤを収縮させることができ、車を制御しながら安全に停止させることができる。
ニュルブルクリンクでのテストを経て、最終的な承認が得られた。カーボンの剛性により、タイヤの摩耗を抑え、安全性を高めることができるそうだ。後者は、ホイールが強い衝撃を受けたときに、カーボンの編み目が引き裂かれ、タイヤからの空気の抜け方が緩やかになるからである。アルミニウム製のリムでは、同じ衝撃を受けるとすぐに空気が抜けてしまう。
今のところ価格は未定だが、このホイールの開発に費やされた専門知識を考えれば、決して安いものではないだろう。そして、もしもこのホイールを壊してしまったら、あなたの銀行残高は大変なことになると思うけど…。2021年後半に注文可能となる予定だ。