アストンマーティン、2020 FIA世界耐久選手権でダブル・タイトルを獲得

アストンマーティンから、明るいニュースが入ってきた。2019-20 FIA世界耐久選手権(WEC)の最終戦となるバーレーン8時間レースが11月14日に開催され、マニュファクチャラーズ・タイトルを既に獲得しているアストンマーティンのニッキー ティーム(デンマーク)とマルコ ソーレンセン(デンマーク)がドライバーズ・タイトルを獲得した。

アストンマーティンヴァンテージ GTEは、9月に開催されたル・マン24時間レースにおいて、GTE ProおよびGTE Amクラスの両方で優勝し、最終戦を残した状態でマニュファクチャラーズ・タイトルを確定させていた。今回のレースでは、ニッキー ティーム(デンマーク)とマルコ ソーレンセン(デンマーク)が2016年以来、2度目のドライバーズ・タイトルに輝いた。

今年はアストンマーティンにとって、1959年以来もっとも成功したレースシーズンとなった。すべての主要なレースで、手ごわいライバルであるポルシェとフェラーリのワークスチームを退け、ル・マンではダブル・クラス優勝を収め、2つの世界タイトルを獲得した初めての年となったのである。

最終戦のバーレーン8時間レースで、このデンマーク人コンビは5位でフィニッシュし、合計172ポイントを獲得して、チームメイトのマキシム マルタン(ベルギー)に12ポイントの差をつけて、タイトルを獲得。年間ランキング2位となったマルタンは、アレックス リン(英国)とコンビを組んで、今年のル・マン24時間レースで優勝している。マキシム マルタンは、バーレーン8時間でリンの代理を務めたリチャード ウエストブルック(英国)とコンビを組んで4位でフィニッシュした。

新型ヴァンテージ GTEは、WEC参戦わずか2年目のシーズンで快挙を達成した。今季は、Covid-19(新型コロナウイルス感染症)パンデミックの影響で、モータースポーツ史上もっとも長いシーズンとなった。その中で、ヴァンテージ GTEは8回のクラス優勝を果たしたということで、かなりの苦労があったに違いない。その内の4回はGTE Proクラスでの勝利で、ティームとソーレンセンは、富士6時間耐久レース(第2戦)、バーレーン8時間
(第4戦)、米国で開催されたローン・スター・ル・マン(第5戦)を制している。

さらに、スパ・フランコルシャン6時間レース(第6戦)では2位、ル・マン24時間レース(第7戦)では3位表彰台を獲得、上海4時間レース(第3戦)では一時はトップを走行していたが不運なアクシデントによって5位となり、チームメイトの97号車の猛追をかわして年間タイトルを獲得した。その97号車のステアリングを握るマルタンとリンは、ル・マン24時間レースで輝かしい勝利を収め、それ以前のレースでも4回の表彰台を獲得している。
「信じられない気持ちです」と、ティームはコメントした。「チャンピオンシップでタイトルを獲得するために、ハードワークを続けてきました。永遠に続くのではないかと思うくらい長い道のりでした。そして、この数か月間は、マルコとともにすべてをレースに捧げてきました。ヴァンテージ GTEは、シーズンを通して完璧な戦闘力を示してくれました。そして今、タイトルを獲得できたことを、本当に誇りに思っています。アストンマーティンとともに2度の世界チャンピオンを獲得することができたことは、一生の思い出となります。チーム、アストンマーティン、WEC、そしてすべてのファンの皆様に感謝します。これ以上、言葉では語り尽くせません」

ソーレンセンは、次のように付け加えている。「今季は、サーキットの中でも外でも非常に厳しいシーズンとなりました。素晴らしいマシンを提供してくれたチームの全スタッフのおかげで、世界タイトルを獲得することができました。ヴァンテージは、年間を通して高い戦闘力を維持し、常にトップグループで戦うことができました。ドライバーは、レースを全力で走ることしかできませんので、素晴らしいマシンを手に入れることは、すべてのドライバーの夢だと言えるでしょう。素晴らしいマシンがあれば、レースで勝利して、チャンピオンを獲得できることを、私たちは証明したのです」

アストンマーティン・レーシング社長のデイビッド キングは、次のように述べている。
「長年にわたって、アストンマーティンヴァンテージ GTEは、素晴らしいポテンシャルを示してきました。2018年に投入されたモデルは、世界選手権で優勝するために開発され、9月に開催されたル・マンでそれを見事に証明してみせました。しかし、参戦わずか2年目にして、これほど多くの栄冠を勝ち取ることは、極めて特別なことです。このようなことは、モータースポーツの世界では、稀にしか起こりません。この快挙は、まさに賞賛に値するものと言えるでしょう。私たちは、アストンマーティン・ブランドとして、今シーズンにアストンマーティン・レーシングが達成したことを非常に誇りに思っています。素晴らしい仕事をしてくれた、ドライバーとチームに感謝します。また、選手権を運営し、一緒に戦ってきた、ライバルの面々、FIA、WECのスタッフにも感謝の意を表明します」

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