6月13-14日にレーシングシミュレーターを活用した世界最大級のバーチャル耐久レース『ル・マン24時間バーチャル』を開催する。当初6月13-14日は、決勝のスケジュールだったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて、9月19-20日に延期されている。レーシングシミュレーターの『rFactor2』を活用したeスポーツレースを開催することになった。参戦車種はLMP2とGTEのふたつで、最大50台まで参戦できる。日本からはトヨタ・ガズー・レーシングが2台をエントリーするほか、ジェンソン バトンやフェルナンド アロンソなども参戦する。
そのような中、高級時計のリシャール・ミルは、女性のみで結成されたリシャール・ミル レーシング チームを発足し、LMP2カテゴリーに出場する。大会を前に、キャサリン レッグ、タチアナ カルデロン、ソフィア フローシュの3名の女性ドライバーを中心に、オンラインでチームの発表会が行われた。
彼女たちが操るマシンは、LMP2 ORECAだ。6速のシーケンシャルギアボックスを通じて600馬力を発揮するギブソンのV8エンジンを搭載。バランスのとれたカーボンファイバーのシャシーで、車重は930kgだ。リシャール・ミルのステッカーが上品なアピールとなっている。
敏捷性、エンジン、シャシー、空力の点で、ユニークなパッケージとなっているので、女性ドライバーが自信を持って運転することができ、最高のパフォーマンスを達成することができそうだ。
キャサリン レッグ(39歳、イギリス出身、2005年アトランティック・チャンピオンシップ3位、2018年P2 IMSA GTD、インスタフォロワー数2万人)
「バーチャルレースは、はじめての経験になりましたが、このアメイジングなブランドの代表を務めることができて、とてもエキサイティングな気持ちです。表彰台に登りたい!」
タチアナ カルデロン(26歳、コロンビア出身、2018年P6 GP3 Monza、インスタフォロワー数14.6万人)
「経験豊富なキャサリン、若くて実力のあるソフィアと一緒にチームを組むことができて、ハッピーです。でも、正直なところ、リアルでのレースを切望していますけれど。今回は、チームワークがバツグンだと思います。みんな、クルマが大好きで、とても良く似たスタイルなんです。こういうことは、耐久レースにはとても大事ですよね。プロ意識の高さもポイントだと思います」
ソフィア フローシュ(18歳、ドイツ出身、F4 ADAC優勝、インスタフォロワー数27万人)
「2018年に行われたスペインでの15名の女性ドライバーの中から選ばれ、夢が叶いました。バーチャルということで勝手が違うけれど、女性でも勝てることを証明したいです。私達のチームは、互いをリスペクトしあっているので、現実でも助け合いの精神が息づいています。女性ドライバーだから、男性よりも速くないだろう、と考えるのは、全く間違っています。テクニカルサポートのシグナテックが、情熱を持って強力にバックアップしてくれていますし」
ちなみに、タチアナはプライベートでアルファ ロメオに、ソフィアはMiniに乗っているらしい。ソフィアは、「パーキングが苦手なのよ」とおちゃめな一面を見せてくれた。
結果も大事だが、女性のみのチームがどんな戦いを展開してくれるのか、とても楽しみだ。