【JMS 2025】レクサス:なぜ最高級セダンLSを「6輪ミニバン」に? 新型LSコンセプトが示す未来戦略

レクサスがジャパンモビリティショー2025で投下した最大の爆弾、それは6輪を持つ新型「LSコンセプト」だ。なぜ彼らは伝統のフラッグシップセダンを捨て、このような奇抜なミニバンを次世代のラグジュアリーとして提案したのか。センチュリーの独立とSUVの台頭という背景から、レクサスの大胆な戦略転換を解説する。


奴ら、本当にやりやがった。数週間前、レクサスは、前方に操舵するための大きな2つのホイールと、後方に自走するための小さな4つのホイールを持つミニバンのアイデアを予告した。それを見たとき、我々は、誰か日本酒でも呷ってきたのかと思っていたんだよ。

しかし、違った。これは本物だ。まあ、いずれにせよコンセプトカーではあるが。レクサス LS コンセプトへようこそ。LSとは、もちろん「ラグジュアリー スペース」を意味する。

一体どういうことだ? まあ、レクサスは厳粛にこう我々に告げる。「高級セダンは、SUVとの負け戦を戦っている」と。だから、旧型のLS(レクサスブランドのフラッグシップセダン。長年にわたり、メルセデス・ベンツ Sクラスなどと競合してきた。その歴史があるからこそ、今回の「バン」への変貌が衝撃的である)をメルセデス Sクラスのクローンに置き換えることに、大した意味はなかったのだ。

そして今や、センチュリーが日本の伝統工芸に満ちたトヨタの新たな超高級ブランドとして立ち上げられたことで、レクサスはネクタイを緩め、シャツのボタンをいくつか外し、基本的にはセクシーなルノー エスパス(フランスの自動車メーカー、ルノーが製造するMPV(ミニバン)。特に欧州では、スタイリッシュな大型ミニバンの代名詞的存在)とムカデを掛け合わせたようなものを作ることができた。我々はこれに大賛成だ。

君もそうしたくなるだろう、実際のところ。なぜなら、こいつは広々としてリラックスできそうだからだ。小さな後輪はキャビンへの侵入が少ないため、そこは複数のリクライニングシート構成を持つ、広大なラウンジとなっている。プライバシーのための竹製のすだれスクリーン、豪華なムード照明、そしてまるで宇宙にある航空機の格納庫にでもありそうな、巨大な電動ドアのおかげで乗り降りも楽ちんだ。

明らかに、これはショーファー体験のために設計されている。興味深いのは、このLSが自動運転のポッドとして想定されていないことだ。そこには非常にはっきりと、人間用に設えられた運転席がある。おそらく、6輪のバンの方が、信頼性の高い自動運転車よりも現実的だからだろう…

電気自動車であるため、冷却のための大きなレクサスの「スピンドル」グリル(近年のレクサス車を象徴する、糸巻き(スピンドル)形状の大きなフロントグリル)は必要ない。そこで、それはLEDストリップで「再解釈」され、君が見ているものが間違いなくレクサスであることを確信させる。まるで、巷にうろついている他の巨大な高級6輪MPVと見間違えるかのように。

内部関係者によれば、このコンセプトは、厄介なエンジニアたちの意見なしに、完全にデザイン部門だけで夢想されたものだという。エンジニアがいれば、レクサスにはこれを支える現行のプラットフォームがなく、特注のスペアタイヤが少々お高くなるかもしれないと指摘したであろう。

しかし、それがどうした? これこそがコンセプトカーのすべてだ。そして、ヨーロッパの旧守派たちが、これほどぶっ飛んだものを夢想する勇気を持つはずがない。

400号記念:UK400マイルロードトリップ/フェラーリ F80/フェラーリハイパーカー:トップギア・ジャパン 069

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=海外の反応=
「改造されたメルセデス スプリンターやディーゼルのVW マルチバン エグゼクティブより、間違いなくグラマラスだ。これはかなり好きだな。さらに高級で、目的のはっきりしたレクサス LMといったところか。トヨタにとって、結局のところ、アルファードを持っているのだから、これは未知の領域ですらない。

これは高級輸送における大きなパラダイムシフトだと思う。プライベートジェットのように、セダンは速いが窮屈だ。バンは遅いが広々としている。さて、EVプラットフォームを手に入れれば、今や、速くて非常に洗練された、風通しの良い広々とした高級ポッドが手に入る。確かに、ストレッチされたSクラスでもシートをリクライニングできる。しかし、ここではリクライニングして、さらに体を伸ばすことができる。椅子に座るために後部座席でヨガをする必要はない。ただ歩いて行って座るだけだ。君は繭の中にいるのではない。まるでファーストクラスで飛んでいるかのように、プライベートなキャビンにいるのだ。これこそがラグジュアリーだ」

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