メルセデスの世界的ベストセラーSUV「GLC」が、EVとして衝撃のフルモデルチェンジを遂げた。最大の特徴は、見る者を圧倒し賛否を呼ぶ"巨大な光るグリル"と、ダッシュボードを埋め尽くす約99cmの「ハイパースクリーン」だ。航続距離は713kmと実用性も確保する一方、そのデザインは「悪趣味」「BMWの二の舞か」と物議を醸している。小型化に舵を切ったライバルとは対照的な「巨大化」路線で、メルセデスはEV時代の覇権を握れるのか。
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諸君はすでに新型メルセデス GLCのグリルを目にしているはずだ。何しろメルセデスは、自社のベストセラーモデルの新型を発売するぞとインターネットに警告するために、そのクローズアップ画像を使ったのだから。しかし今、ついにクルマの残りの部分が明らかになり、我々はようやく件のグリルを全体の文脈の中で見ることができるようになった。
そして、ああ、それは全くもって巨大である。コンフィギュレーターで正しいボックスにチェックを入れれば、光らせることも可能だ。942個の小さな点がアニメーションでドライバーを出迎え、そして別れを告げてくれる。そう、我々は、クルマがお別れを言ってくれないのが大嫌いだからな。フロントのスリーポインテッドスターも光る。
この新しいルックスは、EQC(および他の運命に見放されたEQシリーズ)の、のっぺりとした小石のような外観を捨て去り、メルセデスの過去からインスピレーションを得ることで、「メルセデス ベンツの本質を保持」しているとのこと。これは、600 プルマンやW108、W126といった名車の顔を現代的に解釈したものらしい。この顔が、今後ブランドの全車種に広がっていくと見て間違いないだろう。
さて、GLCの他の新機能は何だろうか? まあ、まずEVとして発売される。前述のEQCは死亡し、その代わりに「EQテクノロジー*搭載GLC」が登場した。このクルマは「EVファーストで設計された」とのことだが、「あらゆる顧客の要求に応えるための多様な駆動システムポートフォリオ」も用意されるという。つまり、市場によってはハイブリッド、ガソリン、そしてことによるとディーゼルさえも後から追加されるということだ。これは、メルセデスが新型CLAで取ったアプローチとほぼ同じで、ボスのオラ ケレニウスはトップギアに対し、現在は「不確実な時代における柔軟性を生み出すために開発している」と語っている。
*EQテクノロジー: これまでメルセデスは「EQC」「EQS」など、EV専用のサブブランド「EQ」を展開してきた。しかし今後は、GLCやCLAのように既存のモデル名に「EQテクノロジー搭載」と付記する形に方針転換し、EVを特別なものではなく、多様なパワートレインの一つの選択肢として位置づける戦略にシフトしている。
「水晶玉があればいいのだが、持っていないんだ」と、このスウェーデン人は言った。
というわけで、発売時に我々が手にできるのはGLC 400 4Maticだ。これは2つの電気モーターが483馬力を叩き出し、四輪すべてを駆動する(ただし、不要な場合はフロントモーターは切り離される)。リアには効率を向上させるための2速ギアボックスを備え、正味容量94kWhのリチウムイオンバッテリーにより、一回の充電で713km(443マイル)という強力なWLTP航続距離を可能にする。これにより、市販されている電気自動車の中で最も航続距離の長い一台となるが、それでも新型BMW iX3の805km(500マイル)にはまだ及ばない。
BMWと同様、これも800ボルトシステムをベースにしているので、330kWでの急速充電が可能で、わずか10分で299km(186マイル)の航続距離を追加できる。さらに、メルセデス独自の充電パークを利用すれば、車内から充電プラグを予約することも可能だ。オプションでSクラス譲りのエアサスペンションも用意され、Googleマップのデータを使って可能な限り車高を低く保つ。また、最大4.5度切れる後輪操舵もオプションで、回転半径を11.2メートルに縮小する。最大2.4トンの牽引も可能だ。
メルセデスはまた、ブレーキング中に最大300kWの回生エネルギーが得られるため、減速の99%以上が回生ブレーキによって行われると見積もっている。そして、ヒートポンプも標準装備だ。冬に向かって突き進む我々にとっては朗報である。
ああ、そしてあの巨大なグリルにもかかわらず、新型GLCの空気抵抗係数(Cd値)は0.26だ。驚くほど流線形なのである。残りのスタイリングは概ね予想通りで、もう少しスポーティに見せたいならAMGラインも用意されている。もちろん、物事は相対的なものだが。前後には洒落たLEDライトが備わり、テールライトは新型CLAと同じ星のような処理が施されている。
室内は、ホイールベースが84mm長くなったおかげで、現行GLCよりも足元と頭上のスペースが広くなった。トランク容量は570リットルで、さらにフロントには128リットルのフランクがある。
しかし、正直に言おう。諸君がここにいるのはトランクスペースのためではないだろう? なぜなら、おそらくあのインフォテインメントスクリーンのサイズを見たからではないか? なんてこった、宇宙からでも見えるぞ。そう、最上級グレードのGLCには、ダッシュボードを横切って39.1インチ(約99cm)にわたって広がる、継ぎ目のない新しいハイパースクリーンが搭載されるのだ。これは「革新的なマトリックスバックライト技術」を使用して超鮮明であり、背景モチーフとして選択できる11種類の「スタイル」がある。それらはアンビエントライトやメーター表示も変更する。
パノラマルーフは標準装備で、ガラスのゾーンごとに不透明に切り替えたり、頭上に162個の星を照らし出したりできるスイッチ式ガラス技術を追加するオプションもある。もちろん、これはメルセデス ベンツ仕様の星だ――実際のガラスを通して見れば、おそらく162個以上の星を見ることができるだろう。
完全ヴィーガンの内装もオプションで、これはヴィーガン協会によって認定されている。一方、メルセデスは、顧客の声に耳を傾け、ステアリングホイールにボタンを復活させたと大々的に宣伝している。我々の見間違いでなければ、そこにあるのは2つの小さな物理的なスクローラーと、あとは以前と同じ大量のハプティックスイッチだが。やれやれ!
さらに、マイクロソフトとGoogleが提供する人工知能のおかげで、「MBUXバーチャルアシスタントとの会話は、友人とのおしゃべりのようだ」とのこと。もっとも、これらのAIシステムがどれほどのエネルギーを消費するかを考えれば、古い6.2リッターのAMG V8エンジンを動かし、それがあなたの質問には答えてくれないという事実を受け入れた方が、おそらくマシだろう。
アルファ ロメオ 33 ストラダーレ/ランド ノリス✕R32 東京ナイトドライブ/R35日本取材:トップギア・ジャパン 068
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=海外の反応=
「息をのむほど悪趣味だな」
「うわぁ…。メルセデスはBMWの後を追って、中国の金持ちかラッパーに媚びることにしたらしいな。3シリーズと4シリーズのデカ鼻グリルが大成功したもんな。ああ、こんにちはノイエ クラッセ! なんて小さいグリルなんでしょう!」
「てことは、新しいBMWは鼻が小さくなって、メルセデスはデカくなったってことか…。BMWのデザイナーでも引き抜いたのか?」
「めちゃくちゃ醜い」
「'醜悪で悪趣味なグリル'部門でBMWと張り合ってるのか? あの鼻面は、単に醜いという一線を越えて、本気で恥ずかしいレベル。内装はすごく良さそうなのに残念だ」