販売不振、マセラティ社長の解雇…マセラティは大ピンチのようだ。TGがステランティスのCEO、カルロス タバレスにマセラティの再建について話を聞いた。
マセラティは深刻な危機に瀕している。今月初め、CEOが解任されたが、その理由が明らかになった。親会社であるステランティスが発表した販売台数に、その答えがあったのだ。
2024年初からの9か月間で、マセラティの販売台数はわずか11,800台にとどまった。前年同期は20,400台であり、これはマセラティが活動する市場規模を考えると、本来販売すべき台数の半分にも満たない数字である。主力車種のグレカーレは、BMW X3、メルセデス・ベンツ GLC クーペ、ポルシェ マカンといった強力なライバルと熾烈な競争を繰り広げている。
先日開催されたパリモーターショーで、トップギアは、ステランティスのカルロス タバレスCEOに対し、マセラティの低迷に加え、同じく傘下の欧州プレミアムブランドであるアルファ ロメオとDSの販売不振について質問する機会を得た。
「マセラティは赤字経営です。その原因はマーケティングにあります。マセラティというブランドのポジショニングが明確ではなく、ブランドストーリーが構築されていません。マセラティは単なるスポーツカーブランドではなく、グランツーリスモ、つまり上質なライフスタイル、ドルチェヴィータ、そして先進技術を体現するブランドであるべきです」とタバレスCEOは断言した。
「つまり、我々は商品ではなく、市場へのアプローチ方法に問題を抱えています。マセラティ車は、電気自動車のフォルゴーレを含め、素晴らしい製品ばかりです」
その結果、マセラティのCEOであったダビデ グラッソ氏は解任された。タバレスCEOは「だからCEOを交代させたのです」と単刀直入に語る。「何ヶ月もあらゆる手を尽くしましたが、残念ながらチームは成功できなかったのです。考え方とアイデアを変える必要がありました」
新生マセラティを率いるのは、サント フィチリ氏だ。彼はアルファロメオのCEOにも就任したばかりであり、今後2つのブランドはより緊密な連携体制を構築していくことになる。かつてマセラティがフェラーリと密接な関係にあった頃とは大きな変化と言えるだろう。フェラーリとの連携は、マセラティの価格高騰を招く結果となっていた。
また、タバレスCEOは、昨年マセラティは良好な利益を上げていたが、中国のディーラーが値引き販売を求めたことで状況が一変したと明かす。「我々は『ブランド価値を毀損するような行為は許さない』と伝えました。しかし、もし中国でのマーケティングが不十分で、ディーラーが値引き販売せざるを得ないと考えているのであれば、それは問題です」とタバレスCEOは指摘する。そのため、他の地域に重点を移し、ブランド価値の保護を優先せざるを得なかったが、結果的に、販売台数の減少につながったという。
マセラティが今後、競争力のある新型車に投資する費用を正当化するだけの販売台数を回復できるかどうかは、現時点では不明だ。過去50年間、マセラティはほぼ10年ごとに目標未達と販売不振に陥り、その度に車が古びて時代遅れとなり、新たなオーナーや投資家を求めてきたという歴史がある。
アルファ ロメオとDSについては、販売台数は少ないものの、1台あたりの利益は大きく、マスマーケットブランドの2倍の利益率を確保していると、タバレスCEOは述べている。「我々は、利益率を毀損するような数量重視の安売りはしません」
よくある質問/Q&A
Q1: マセラティの最近の販売実績はどうなっていますか?
A: 2024年1-9月期の販売台数は11,800台で、前年同期の20,400台から大幅に減少しています。
Q2: 現在の経営危機の主な原因は何ですか?
A: ステランティスCEOによると、製品自体ではなく、マーケティングの問題が主因です。ブランドポジショニングが不明確で、ブランドストーリーの伝え方が適切でないとされています。
Q3: どのような対策が取られましたか?
A: ダヴィデ・グラッソCEOが解任され、新CEOとしてサント・フィチリが就任。また、アルファロメオとの連携強化が図られています。
Q4: マセラティの主な競合車種は何ですか?
A: グレカーレのセグメントでは、BMW X3、メルセデスGLCクーペ、ポルシェ・マカンが主な競合となっています。
Q5: 中国市場での問題は何でしたか?
A: 中国のディーラーが値引きを要求し始め、ブランド価値を保護するため、他地域への注力にシフトした結果、販売台数が減少しました。
Q6: アルファロメオやDSの状況はどうですか?
A: 販売台数は少ないものの、量販ブランドの2倍の利益率を確保しており、数量よりも収益性を重視する戦略を取っています。
Q7: マセラティの過去の経営傾向は?
A: 過去50年間、約10年周期で販売不振に陥り、新たなオーナーや投資家を必要とする状況を繰り返してきました。
Q8: 今後のマセラティの課題は何ですか?
A: 競争力のある新モデルへの投資を正当化できる販売台数の確保と、適切なブランドポジショニングの確立が課題となっています。
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=海外の反応=
「マジかよ、マセラティもステランティスにやられてんの?トップからボトムまでヤバいんじゃね?」
↑「Stellantisってマジクソ運営だろ。プジョーとシトロエン以外、ブランド持ってることすら忘れてるんじゃね?値段高くて、中身はほぼ同じで、性能もイマイチ。しかもマーケティングもクソで、車売る気あんのかよ?わざとやってんのか?って思う」
↑「マジで謎だわ。短期的なボーナス稼いで、会社潰す気なんじゃね?昔のブリティッシュ・レイランドみたいだな」
↑「完全にブリティッシュ・レイランドかGM(2008年頃まで)みたいな。非効率で巨大なコングロマリットで、めちゃくちゃな状態。しかもレイランドみたいに5分に1回ストライキとかないだけマシか。
マセラティとかクライスラーみたいなブランドは完全にダメだわ。フィアットやシトロエン、プジョーがなんとか支えてる感じ。ブリティッシュ・レイランドみたいに、ランドローバーやミニ、ジャガーみたいな良いところは切り売りされて、残りは消滅するんじゃないか。GMがポンティアックやサターンを殺したみたいに」
「PHEVへの投資なし(みんな10年くらいは重要って分かってるだろ)、ベントレーやアストンマーティンと競うような車をBMW X3みたいな内装で売ってんじゃねーよ。しかもその内装が、何年も前のアウディのセンターコンソールみたいな古いパーツ使ってんじゃねーか。MC20の内装なんて、ハンドメイドの工房の仕事みたいだわ。しかもフィアット 500eみたいなスクリーン使ってんじゃねーか。フィアット 500eはボタン付いてんだぞ!スーパーカーなのに。デザインは全体的にバランスいいけど、特徴ないし、すぐにマセラティって分からないわ。ちょっと車に興味ある人に、他のメーカーのエンブレム付けて売ってもバレないんじゃねーか。
要するに、マセラティは劣悪な内装の車で、ありとあらゆる市場に参入しようとしてんだ。いつものマセラティらしいわ!少なくともアルファロメオよりはマシか。フランスの廉価ブランド並みのプジョー顔のプラスチッキーなジュニアとか売ってんじゃねーよ。そしてトゥーネル(北米市場でブランドを支える唯一の車)をダッジと同一にして安く売ってんじゃねーよ。経営陣は何考えてんだか、外から見ると狂ってるか自滅してるかどっちかだわ」
「カルロスCEOさん、マセラティの値段下げないとダメだろ。フェラーリやポルシェじゃない限り、V6スポーツカーやGTをV8並みの値段で売れるわけねーだろ。マーケティング(というかストーリー作り)を裏付けるようなエンジニアリングがあるわけでもないんだし」
↑「同意。4気筒エンジンをV6並みの値段で売れるわけねーだろ。しかも、売上げを伸ばしたいなら、モッカ-eやアルファ・ジュニアと同じプラットフォーム使って、高級な木や革を付けて、45,000円以上で売ればいいのに。4気筒とV6の違いは分かるけど、安物エンジンと高性能エンジンを見分ける奴なんてほとんどいないだろ」
「マセラティとジャガーって似てるよな。どちらも強いアイデンティティを確立できなかった。過去の栄光にすがって、客が何を欲しがってるか分からず、ライバル車に勝てないか、せいぜい平均的な車しか作れない。どちらも大きな組織の一部として生き残ってるだけ。マセラティはステランティスに、ジャガーはJLRの一部として、命をつないでる」
「DSがプレミアムブランド?夢でも見てんのか」
↑「最初はフランスのメルセデスになる予定だったんだよな。当時はみんなバカなアイデアだと思ってたけど」
↑「少なくとも値段はプレミアムだな。
「シトロエンC6がドイツ車と競おうとしたときと同じパターンだな。シトロエンが5シリーズみたいなプレミアムブランドだと思ってる奴なんていないはず。
ドイツ車並みの値段つけても、結局シトロエンなんだよ。馬鹿みたいな値段つけられるのは、ドイツ、日本、イギリスくらいだろ?」