新型アストンマーティン DB12の推しポイントとは?

DB12の日本での価格

アストンマーティンの新型DB12がフランスのカンヌでグローバル発表を終えてから、同日の13:00には、東京でDB12の発表会が開かれた。これは、日本市場を重要視しているからだという。

アジアパシフィックのリージョナル プレジデント、グレッグ アダムス氏は次のように述べた。「アストンマーティンの110周年記念だけでなく、またDBモデルの75年間の節目でもあります。DBシリーズは75年にわたり、グランツーリングスポーツカーのセグメントを定義し続け、その卓越性を世界中で証明し、レーストラックや映画のスクリーンでも成功を収めてきました。しかし、グランドツーリングの領域においては満足できない側面もあります。グランドツーリングスポーツカーは実用性とパフォーマンスの両方を備えたオールラウンダーである反面、妥協がつきものです。でも、今回、アストンマーティンは新たなカテゴリーを生み出しました。次世代は独自の新しいカテゴリーを提示します。DB12はすべての面でGTカーのレベルを増えて進化を遂げました。DB12は世界初のスーパーツアラーなのです」

エクステリアデザインは、DB11のフロントエンドが完全に見直された。ブランドを象徴するSカーブとDBのプロポーションを保ちつつ、より大きなグリルを備えたフロントフェイスは、空力バランスと冷却性能の向上を実現しながら、内に秘めたパフォーマンスを引き出し、DBの血統に敬意を表している。また、ヘッドライトの間にはユニークなライトシグネチャーを持つLEDヘッドライトがあり、最新のウィングバッチが装着されている。デザインの見直しにより、アグレッシブなスタイルがさらに強化され、走行安定性を高めるために拡大されたトレッドとともに、ダイナミックな躍動感だ。アストンマーティンならではの象徴的なシルエットが強調され、拡大されたボディ幅とパワーラインが特徴だ。ボディと同色の新しいシルは力強いフロントデザインを継承しつつ、リアホイールに向かって車両全体にインパクトを与えている。さらに、21インチの鍛造アロイホイールがプロフィールを際立たせている。また重量を徹底的に削減することで以前の20インチのホイールよりも8キロ軽量化を実現している。

パワートレインとダイナミクスについてだが、DB12は魅力的なサウンドでドライバーの鼓動を高める。この効果は、4.0リッターのツインターボV8エンジンによって実現される。このエンジンは、ハンドビルトされたユニットで、クラス最高の680psのパワーと800Nmのトルクを生成する。DB12はわずか3.6秒で0から100キロメートルまで加速し、そのパワーはスーパーツアラーにふさわしいパフォーマンスと洗練されたバランスを最適化している。8速オートマチックトランスミッションを介して、パワーはリアホイールに伝えられる。また、エレクトロニックリアディファレンシャル(Eデフ)の採用やダンパーの改良も行われている。最高水準のスタビリティプログラムを備え、パワーは効果的に路面に伝えられ、ハンドリングとダイナミクスにおいて新たな基準を設定した。インテリジェントなトルク配分と強化されたサスペンションにより、素早く反応するダイナミクスを提供する。

インテリアデザインについて、DB12は新しいウルトララグジュアリーを体現しており、ドライバー中心のコックピットに焦点が当てられている。最新のテクノロジーと卓越したクラフトマンシップが組み合わされ、高品質な素材が使用されている。DB12に乗り込むと、スリリングなドライビングを実現するコックピットがドライバーを迎え入れる。ショルダーラインの下まで届く高いセンターコンソールシートは、ドライバーに振動を伝え、冒険の旅への期待感を高める。アルミニウム、ウッド、カーボン、アルカンターラ、レザーなどの素材が厳選され、手作業で繊細な装飾やステッチのディテールが施されたインテリアは、アストンマーティンの高度なノウハウを体現している。

ドライバー中心のコントロールスイッチは人間工学に基づいて配置され、センターラインに沿って直感的に操作可能だ。これらのスイッチはタッチパネルと機械式スイッチの組み合わせにより、デジタル化のトレンドと最適なバランスを提供している。DB12は革新的なプラットフォームを備えた専用のインフォテイメントシステムを搭載しており、最新の安全性とコネクテッドテクノロジーを提供する。高解像度の中央タッチスクリーンはドライバーをサポートし、アストンマーティンならではの手縫いデザインのラグジュアリーなインテリアが引き継がれている。

また、パフォーマンスを追求するためにBowers & Wilkinsのオーディオシステムを採用しており、アルミ製のダブルドームツイーターとホームミートレインスピーカーを備えている。このサウンドシステムは、オリジナルの音源に忠実なサウンドを再現する。DB12にはアドバンストドライバーシステムが統合されており、日常走行の利便性を向上させる。また、アストンマーティン専用のコンパニオンアプリを導入することで、DB12と対話しながらドライビングを楽しむこともできるのだ。

個人的に気に入ったのは、フレームレスのサイドミラーだ。小型ですっきりとしている。車両の空力プロファイルの改善にも役立っているという。

オペレーションズダイレクターの寺嶋正一氏にお話を伺った。
「ハイライトは、インテリアです。これまでアストンマーティンでは、例えばベントレーのGTと比較したとき、ラグジュアリー感で劣っていたと思います。でも、革新的なインフォテイメントシステムも含め、今回のDB12なら、決して引けを取らないという自信があります。DB12は、日本のお客様にも、きっと気に入っていただけるでしょう」

推しポイントはインテリアということで、実車を見る機会がある人は、必見だ。一つ前の記事で、素晴らしく重厚なベントレー コンチネンタル GTと、過激なアクションを披露するフェラーリ ローマとの間に空いた穴を埋めることができるようになるはず、と記したのは、間違いではなさそうだ。日本での価格は2,990万円。人気になりそうな一台だ。

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