ゲーム、セット、マッチ、そしてチャンピオンシップといった単純な数学の世界では、言葉だけでは説明できないような記録が生まれることがある。畏敬の念を抱かせるテクニックとネット越しに次々と繰り出されるパワーとのユニークな組み合わせは、どんな言葉で表現したらいいのだろう。
深夜2時にノバク・ジョコビッチと戦ったときも、決勝でキャスパー・ルードのような若手有望選手と戦ったときも、彼のプレーは素晴らしいものだった。ナダルはパリで14個目のタイトルを獲得し、2005年の初優勝以来、22回のグランドスラムでの優勝を達成したのだ。
2008年に初めて会って以来、ラファが歩んできた並外れた道のりの中で、リシャール・ミルは常に彼の側にいた。日曜日のローラン・ギャロスのトロフィーは、彼のために開発されたRM 27-04トゥールビヨンを着用した腕に収まっていた。重さはストラップ込みでわずか30g。エース級テクノロジーと究極の軽さ、そして人間工学を融合させたこの時計は、リシャール・ミルが長年にわたって約束を守り続けてきたことを証明している。
「私たちの間には、単なるスポンサー契約以上のユニークな友情があるのです。決意、回復力、そして謙虚さがラファの特徴であり、彼はこれらすべての価値観において真のリーダーであり、史上最高のスポーツマンの一人です」と、リシャール・ミルはエールを贈る。
ラファエル・ナダルはリシャール・ミルにとって、ブランドの精神を完璧に体現してくれる真のファミリーだ。彼とのパートナーシップ10周年を祝うRM27-04 トゥールビヨン ラファエル・ナダルはストラップを含めて30 gという軽量設計と驚異的な耐久性を両立させた。
今回は、リシャール・ミル独自の新素材であるTitaCarb®を採用した。この素材は、寸法安定性に優れ、機械的特性が一定であることから、自動車や金属を応用する従来の分野で広く利用されている。リシャール・ミルのチームは、信頼を寄せるパートナーのBiwi社と共同で、この高性能ポリアミドに38.5%のカーボンファイバーを加えて強化。炭素を注入されたTitaCarb®は、370 MPa(3700 kg/cm2)という驚異的な引張強度を誇る。優れた耐破壊性だけではなく、その耐久性、剛性、熱膨張係数の低さ、温度・湿度への優れた耐性は、ラファエル・ナダルの凄まじいプレーを支える時計の製作要件を完璧に満たしている。
重さ僅か3.4gのムーブメント全体を支えているのは、マイクロブラスト加工が施され、表面積が855mmしかないメッシュ。直径0.27mmの編上げスティールケーブル1本のみから構成され、PVD処理を施した5Nゴールド製の2つのテンショナーで固定するという、時計製造の世界では前例のない構造となっている。テニスラケットのガット張りと同じ原理に基づきメッシュの編み込みを行うことでて均等な角度が得られ、テニスの試合中の衝撃による縦糸の過剰な摩擦と摩耗を防ぐことができる。ムーブメントをメッシュに取り付ける際は、ポリッシュ仕上げと5NゴールドPVD処理が施されたグレード5チタン製フックで地板の背に配置。トゥールビヨン、香箱、針の石座部分に配置された耐震装置は、ムーブメント設置時のセンタリングを可能にするだけでなく、メッシュへの振動を抑えて計時精度の乱れを防いでいる。キャリバー RM27-04は、ケース内部に吊るす設計によって12000g以上もの加速度に耐えることができ、再びリシャール・ミルの耐久性記録を更新した。
RM 27-04 トゥールビヨン ラファエル・ナダルは、世界限定50本生産、予価で126,500,000円となっている。