パイオニアの音声のみで操作できるカーナビ「NP1」は、助手席に優秀なコ・ドライバーがいるかのよう

「iPadに車輪を付けた」とまではいかなくとも、まあ、最近のクルマは大画面+複数画面が当たり前。メニュー画面をたどっていって、間違っていたときに、戻り方がわからなくてイライラした人も多いのではないだろうか。そんな中、パイオニアが音声と通信による画期的なシステムを開発したというので、オンラインでの発表会に参加した。プレゼンテーションを行ったのは、代表取締役兼 社長執行役員 矢原 史朗氏と常務執行役員 坂本 雅人氏だ。

スピーカー、レーザーディスク、そしてカーナビなど各ジャンルで王者のイメージがあったが、リーマンショック以降は販売不振に苦しんでいた。2018年には香港の企業再生ファンドの傘下に入り、2019年3月に完全子会社化され、東証一部上場廃止となっている。矢原氏は2020年1月に代表に就任し、選択と集中を強化し、2期連続黒字を達成し、さらなる高みを目指している最中だ。そんな中、音声だけで操作と案内ができるカーナビ、画期的なNP1が発売される。

3月2日に発売(予約開始済み)されるNP1はドライビングパーソナル音声AIを搭載した、世界に先駆けた全く新しいコネクテッドデバイスだ。ドライバーが車内で接する情報量が増加しており、「目」や「手」で行う機器の操作や情報の確認がドライバーにとって大きな負荷やストレスになっている。そこで、それらの負荷やストレスを解消し、安心・安全・快適な運転を実現するため、ドライバーや車両の状況を把握しながら今後の行動を予測し、音声により必要な情報をドライバーにとって最適なタイミングで伝えるモビリティAI プラットフォームの開発を進めてきた。

「NP1」は、新開発のモビリティ AI プラットフォーム「Piomatix(パイオマティクス)」を初めて採用しており、音声だけで操作や検索を行える。通信の常時接続により、常に最新の地図や機能で音声によるルート案内や情報提供が可能。Cerence 社の自然対話型音声認識エンジンを採用し、ドライビングパーソナル音声 AIと組み合わせることで、車に最適化した音声コミュニケーションを実現している。また、あおり運転や車上荒らしなどに対しても録り逃しのないクラウドドライブレコーダー機能、車室内をオンライン化する Wi-Fi スポット機能、ドライブコミュニケーション機能など多彩な機能を搭載している。

さらに OTA(Over The Air)で新機能を追加・アップデートすることができ、ドライバーの運転スタイルを学習しながら、より個々に最適なデバイスへと進化する。また、小型なボディに、前後一体型 2 カメラと車室内環境に最適なマイク・スピーカーシステムを搭載しており、幅広い車種のフロントガラスへ取り付けることが可能となっている。使い勝手については、一番下の動画を参照してほしい。なんだか、助手席に優秀なコ・ドライバーがいるようなのだ。

価格は通信+サービス利用料1年分付のベーシックプランで、65,780円、3年分付きのバリュープランだと93,500円。契約期間以降は使い放題のWi-Fiが年間13,200円となる。詳細については、下記で確認してほしい。

https://shop.pioneer.jp

後半では、NP1のCMにも出演している千原ジュニア氏と藤本美貴氏によるトークショーも行われた。藤本氏は「初めて行く場所でも、安心して運転できます」とコメントした。旧車好きでも知られる千原ジュニア氏は「自分は今旧車に乗っているので、NP1は飛躍的な進歩を感じました。コンパクトなので旧車のインテリアを邪魔しないのもいいですね。運転が大好きで、どこに行くのも自分で運転します。後輩でもマネージャーでも乗せて、僕が運転してますね。たまに、マネージャーが寝てるときもありますよ」と、ユーモアたっぷりの感想で、会場を沸かせていた。きっと、運転が上手で信頼できるからこそ、マネージャーさんは寝てしまえるのだろう。NP1をつけたら、さらに運転のストレスがなくなることで、ドライバーの仕事終わりの疲れを癒やしてくれそうだ。
ものづくりエンジニア

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