カンパノラから会津漆文字板にフライングトゥールビヨンを搭載した限定10本が発売

シチズン時計が展開する、時を愉しむためのウオッチブランド『カンパノラ』から、傘下のManufacture La Joux-Perret S.A.(スイス ラ・ショー=ド=フォン、ラ・ジュー・ペレ社)製のブランド初となるフライングトゥールビヨンを搭載した薄型機械式ムーブメントに、会津漆文字板を合わせた「天」と「地」の2モデルを、日本とスイスの時計づくりの美学が融合した〝カンパノラ グローバルアート コレクション”として、「シチズン フラッグシップストア(東京、大阪)」にて販売中。数量限定各5本の合計10本で、価格は9,350,000円。

『カンパノラ』から「グローバルアート コレクション」が始動する。2012年に機械式時計開発力のさらなる向上を目指し、ラ・ジュー・ペレ社をシチズンウオッチグループに迎えた。以来、日本・スイス両国の設計・デザイン・製造に携わる者同士が共鳴しあい、お互いの時計づくりの美学を融合し、カンパノラのデザインコンセプトである「宙空の美」に昇華させたコレクションである。

「天」と「地」と名付けられたファーストコレクションは、K18ホワイトゴールドケースに、ラ・ジュー・ペレ社の高度な設計製造技術により美しく丁寧に作られた薄型トゥールビヨンムーブメントと、会津漆の伝統工芸士である儀同哲夫(ぎどうてつお)氏の手による漆塗り文字板を合わせている。「天」は螺鈿(らでん)とプラチナ粉の研ぎ出しで星雲が炎のように舞う様を、「地」は乾漆粉(かんしつふん)で荒らした黑生地に金を蒔いて大地のような荒々しい肌感を見せている。

ケース厚10.0mmという薄型設計でありながら、カンパノラのシンボルであるベルを抱いたフライングトゥールビヨンキャリッジが創造する浮遊感や、文字板のリングがもたらす奥行き感により、カンパノラの「宙空の美」を表現している。宇宙の理を、人類の叡智により生み出されたアートともいえる技術と技法を用いて、腕時計という小宇宙に閉じ込めたモデルだ。

スイス製 薄型フライングトゥールビヨン Cal.Y392について、詳しく説明しよう。姿勢による時間精度の誤差を補正するため、18世紀末から19世紀初頭に考案されたトゥールビヨンは、調速脱進機構をキャリッジとよばれる支持台に配置し、一定の速度で回転させる機構で、時計技術の最高峰の一つとして今日まで受け継がれている。その技術を継承するラ・ジュー・ペレ社が、カンパノラ グローバルアート コレクションのために、まるでキャリッジが宙に浮いているように見えるフライングトゥールビヨンを製造。3.07mm(設計値、キャリッジを除く)という極薄ムーブメントにより、ケース厚10.0mmの薄型設計を実現している。

ムーブメントは、ダイヤカットと手作業による面取りを使い分けるなど、繊細な仕上げが随所に施され、精緻なメカニズムを美しく引き立てている。一から設計されたキャリッジは、丁寧に磨かれたカンパノラのシンボルであるベルを抱き、K18ホワイトゴールドケースの裏ぶたからは、ひとつひとつ磨きこまれたネジや手作業で施されたサティナージュ(ヘアライン)、そしてきらりと光るダイヤカットが見られ、ブラックカラーのムーブメントに映えて美しいコントラストを作っている。

また、会津漆の伝統工芸士である儀同哲夫(ぎどうてつお)氏の手による“天と地”を表現した漆塗り文字板。「天」は、螺鈿(らでん)で大小の星々を描き、さらにプラチナ粉を蒔いて研ぎ出してから⻘い透き漆を重ね、炎のように舞う星雲を描きだしている。「地」は、乾漆粉で荒らした黑い生地に金を蒔くことで大地のような荒々しい肌感を見せている。
カンパノラの漆塗り文字板で時計の新たな地平を切り拓いた儀同氏が挑戦した、渾身の漆文字板だ。

「カンパノラ グローバルアート コレクション」の今後の展開がとても楽しみな限定品である。
https://campanola.jp

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