「トップギア」「グランド・ツアー」でお馴染みの"ご意見番"ジェレミー クラークソンが、「なぜ現代のクルマに興味を失ったのか」を赤裸々に語り、世界中のクルマ好きの間で話題となっている。彼が愛車に選んだのは18年落ちのレンジと12年落ちのジャガー。なぜなら「ボタンがあるから」。複雑怪奇なタッチスクリーン、魂のないEV、そして退屈なデザイン…辛口司会者が現代の自動車業界に叩きつけた痛烈な批判の真意とは。
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世界中のクルマ好きにとって、最大の疑問の一つはこれだ。「クルマはすでにてっぺんに到達してしまったのか?」と。新しいモデルは次第に重くなり、アクティブセーフティの警告音やアシスト機能を含む、より多くのテクノロジーを詰め込み、それらすべてを巨大なタッチスクリーンに押し込んでいる。古き良き時代は、物事が本当にシンプルで(そして実際、より良かった)と感じることがよくある。その時代がいつだったにせよ、だ。
さて、かのジェレミー クラークソンが、自動車ジャーナリストであり、カーコレクターであり、そして同じく農家仲間でもあるハリー メトカーフのYouTubeチャンネル「Harry's Garage」での興味深い対談で、この問題について大いに語ってくれた。ジェレミー クラークソン (Jeremy Clarkson)は、イギリスの有名なテレビ司会者、ジャーナリスト。歯に衣着せぬ物言いと過激なユーモアで、自動車番組「トップギア」や「グランド・ツアー」を世界的な人気番組にした。そして、ハリー・メトカーフ (Harry Metcalfe)は、イギリスの自動車雑誌「Evo」の創設者の一人。現在はYouTubeチャンネル「Harry's Garage」で、自身のカーコレクションを紹介したり、著名人と対談したりしている。
47分の時間がない諸君のために、JCのありがたいお言葉をここにまとめておこう…
ジャガーのEVブランドへの転換について
「クルマが一台も出てこない広告を見た時の私の最初の反応は、『一体全体、何をやっているんだ?』だった。そして、それが引き起こした大騒ぎを我々は覚えているが、事実は、誰もこれらの(Fタイプや)XJを買っていなかったということだ。一台も売れていなかったんだ。だから、その道を突き進むことに何の意味もなかったと思う。なぜなら、その道はジャガーにとって行き止まりだったからだ。だから彼らは方向転換をしなければならなかった」
「私の頭の中に生きている事実はこれだ。アメリカでは6300万人がカマラ ハリスに投票した。そこがジャガーの最大の市場であり、彼らはその気質の人間を6300万人も抱えている。彼らは電気自動車に好意的な目を向け、電気のジャガーはかなりクールだと考える可能性が高い。だから、彼らが作ったモノには市場があると、私にも分かる。私が百万年経っても買うことはないだろうが、なぜ彼らがそうしたのかは理解できる」
ジャガーの(不)信頼性について
「グランド・ツアーで(Fタイプを)モーリタニアに持って行った時、バラバラになるだろうと、まあ、そう思っていた。なぜなら、ジャガーの評判というものは、誰の頭の中にも生き続けているからな。だが、それは公正な評判だろうか? サハラ砂漠を横断するうちに、それが公正な評判ではないことが判明した――なぜなら、あのクルマは壊れなかったからだ」
アクティブセーフティ技術について
「私はこの衰退の責任は政府にあると非難するね。なぜなら、法律によって、速度制限や車線逸脱の警告をオフにする前に、一連の操作を実行しなければならないからだ。さて、出発する前に、それをオフにしなければならない。毎週違うクルマを運転していると――これがすべての人に当てはまるわけではないことは承知しているが――あのメニューの中からどうやってそれをやるかを見つけ出すのに10分もかかる。そして、それが注意散漫を引き起こすのだ」
タッチスクリーンとテクノロジーについて
「ガラスのスクリーンがボタンを提供する安価な方法になった途端、連中は狂ってしまった。新型M5には、スクロールできるアプリが実質30個もあり、そのオプションは正気の沙汰ではない。昔はスポーツボタンというのがあって、それを押すとクルマが不快になるだけだった。あのM5のオプションは、まさに狂気の沙汰だ。70年代のステレオにあったグラフィックイコライザーみたいなもんだ」
「右ハンドルだと左手を使わなければならず、私は右利きなので、左手は右手ほど正確ではない。だからいつも間違ったものを押してしまう。するとスクリーン中に指紋がベタベタついて、何をやっているのか見えなくなる。私はそんなもの、一切いらん!」
「私が18年落ちのレンジローバーと12年落ちのジャガーに乗っている理由は、ボタンがあるからだ。ナビから音楽に切り替えたり、暖房を少し上げたりするのに、メニューに入る必要がない――ただ、やるだけだ」
EVのレビューについて
「グランド・ツアーを辞める時に言ったんだが、私は電気自動車には全く興味がないし、それが未来になることも分かっていた。私は思った、『ちくしょう、何の音も立てないモノを運転しながら、どうやって熱狂的になれるというんだ?』と」
「先日、あの電気のルノー 5に乗ったが、あれはとてつもなくカッコいい小さなクルマだと思ったし、内装の黄色のアクセントも本当に気に入った。実によくできている…エンジンさえ積んでいればな!」
2025年のカーデザインについて
「私は今や、誰もがそれを見失ってしまったと思う。法律のせいか、あるいは世間の認識の変化のせいか、クルマが自由、魅力、スピード、危険を象徴するという、あの考えを失ってしまったんだ。クルマはもはやエキサイティングなものとは見なされていない。そしてそれが、今日のカーデザインと称される、のっぺりとした塊に表れている」
彼の12年落ちのジャガー Fタイプについて
「要するにだ、これはちゃんと動くんだ。だから、売る理由は全くない。毎日乗り込んでいる――時々、(電動の)送風口が上がってくる時に少しきしむことがあるが、それ以外は、常にちゃんと動く。そして私はFタイプを崇拝しているので、『一台手に入れよう』と思った。走行距離2万マイルで2万ポンド(400万円)だった。このクルマが2万ポンドで買えることに、私はひどく驚いた」
「私は65歳だ――もう新しいクルマを買う必要があるとは思えないし、新しいクルマが欲しいとも思わない」
「クルマの頂点」はいつだったかについて
「クルマは、非常によく作られ、カーナビがあり、エアコンがあり、走りながら屋根を開けられる、という地点に到達した。クルマに合理的に期待できるすべてのものを備えた地点に達したんだ。そして今、それらはすべて電子的で、バカげたものになってしまった」
「だから私は、約10年前だと思う。10年前にクルマを買っていれば、それは信頼性が高く、快適で、洗練され、装備も良く、速く、比較的に経済的で、そしておそらく環境に優しいだろう。なぜなら、誰もあなたのために新しいクルマを作る必要がなかったからだ」
アルファ ロメオ 33 ストラダーレ/ランド ノリス✕R32 東京ナイトドライブ/R35日本取材:トップギア・ジャパン 068
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=海外の反応=
「ジェレミーは完全に正しい。全くもってその通りだ。何百万人もの潜在的なクルマ購入者が彼に同意するだろう」
「へえ、新車に興味がないから”新品の”レンジローバーを買ったと。彼や他の多くの年寄りは、もう新しいことを学ぶことに興味がないだけだろ。時代は変わり、人も変わり、クルマも変わる。変化を受け入れて共に生きることを学ぶ意志とエネルギーがあるか、ないかだ」
↑「変化が必ずしも改善に繋がるわけではない」
↑「タッチスクリーン世代は、魂を燃やすような感覚を一度も経験したことがないから、何も分かっていないだけだ」
「クラークソンが言うことは全部正しい。以上だ。やつは神だ」
「10年前のクルマが頂点、ってのは本当にそう思う。アナログの良さとデジタルの便利さがちょうどいい塩梅だった。今はもうやりすぎなんだよ、何もかも」