「鉄の馬」がさらなる進化 VVTを得た2026年のハーレーは、過去最強の長距離ランナーだ

2026年、世の中がモーターの静寂に包まれようとも、ミルウォーキーの巨人は内燃機関の鼓動を止めない。VVT(可変バルブ)を手に入れたグランドアメリカンツーリングから、全部入りのアドベンチャーまで。ハーレーダビッドソンの逆襲が始まった。

親愛なる読者諸君。

カレンダーは2026年を指している。多くの自動車メーカーが「音の出ない家電」のような移動手段を量産し、我々から運転する喜び(と、ガソリンスタンドでの無駄話)を奪おうとしている時代だ。
そんな中、アメリカ・ウィスコンシン州から、頼もしいニュースが飛び込んできた。ハーレーダビッドソンが2026年モデルを発表したのだ。安心してほしい。彼らはまだ、巨大なピストンをシリンダー内で爆発させることに執着している。

今回のニュースの目玉は、グランドアメリカンツーリングシリーズの心臓部が「Milwaukee-Eight 117 VVT」に進化したことだ。
VVT、つまり可変バルブタイミング機構だ。「何を今さら」と鼻で笑ったそこのあなた、少し待ちたまえ。ハーレーのような大排気量OHVツインにVVTが組み合わされることの意味を理解しているだろうか?

これは、ただでさえ強烈な低速トルクを持つエンジンが、高速巡航時にも息切れせず、さらに燃費効率まで改善しようという、ある種の「欲張りセット」なのだ。
新型の「ロードグライド リミテッド」と「ストリートグライド リミテッド」は、この新エンジンに加え、Rockford Fosgate製のオーディオと、「Skyline OS」なるタッチスクリーンナビを搭載して現れた。
バイクにOS? と思うかもしれないが、大陸横断中に退屈しないためには、風の音だけでなく、極上のロックミュージックと正確なナビゲーションが必要なのだ(たとえそれが、近所のコンビニに行くだけだとしても)。

さらに、ハーレーは三輪車、つまりトライクのファンも見捨てていない。「ストリートグライド 3 リミテッド」と「ロードグライド 3」も刷新された。立ちゴケの心配から解放され、安楽椅子に座ったまま地平線を目指したい紳士にとって、これ以上の選択肢はないだろう。リアサスペンションが改良されたことで、同乗者の腰にも優しくなっているはずだ。

さて、アスファルトの上だけがハーレーの生息域だと思っているなら、認識を改める必要がある。
異端児にして傑作、「パン アメリカ 1250」に「リミテッド」が登場した。
「パン アメリカ 1250 リミテッド」は、SW-MOTECHとコラボしたアルミ製パニアケースを標準装備し、その積載容量はなんと120リットル。これはもう、家出をするのに十分な容量だ。
シート高自動調節機能(ARH)も健在で、信号待ちで足が届かずに恥をかく心配もない。ブラックアウトされたエンジンと新しいカラーリングは、泥まみれになっても、あるいはスターバックスの前に停めても、変わらぬ存在感を放つだろう。

そして忘れてはならないのが、ハーレーの貴族階級、「CVO(カスタム・ビークル・オペレーションズ)」だ。
2026年モデルは5車種がラインナップされ、その塗装はもはや芸術品の域に達している。「シトラスヒート」だの「エレクトリックコースト」だの、名前だけでカクテルが一杯飲めそうなカラーリングだが、中身は凶暴だ。
「CVO ロードグライド ST」などは、「King of the Baggers」選手権(巨大なバッグ付きバイクでサーキットを攻める、アメリカ人特有の狂気じみたレース)のマシンからインスピレーションを得ている。搭載されるのは「Milwaukee-Eight VVT 121」エンジン。121キュービックインチ、つまり約1980ccだ。もはや軽自動車を凌駕する排気量を、二輪(だけ)で支えるのだから、楽しくないわけがない。

日本への導入モデルや価格の詳細は、2月以降に発表されるという。
円安の昨今、価格を見るのが少々怖くもあるが、心配することはない。ハーレーダビッドソンを買うということは、単なる移動手段を買うのではなく、「自由」と「鼓動」、そして「近所迷惑ギリギリの快感」を買うことなのだから。

2026年も、ハーレーダビッドソンは我々の期待を裏切らない「鉄の要塞」であり続けてくれるようだ。
さあ、小切手帳の準備をして、2月の発表を待とうではないか。

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