ロイヤルエンフィールド ヒマラヤの長期レポートが始まった。バイクはクルマのように使えるのか?
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私が答えを見つけたい問いはこれだ。「バイクはクルマのように使えるのか?」 それが、これから半年ほど続く実験のテーマである。私はロイヤル エンフィールドの新型ヒマラヤと共に暮らし、四輪の移動手段を二輪にダウンサイジングしても、すべてがイギリスの救急医療ドラマ『Casualty(イギリスBBCで1986年から放送されている、長寿の救急医療テレビドラマ)』のエピソードみたいにならずに済むか、確かめてみるつもりだ。
通勤、スーパーへの買い出し、週末の小旅行、そして「ちょっとそこまで」で始まったはずが、行方不明の小包を探すためにドンカスターにある宅配業者Evri(イギリスの大手宅配会社。時にそのサービス品質で話題になることがある)の倉庫で終わるような、そんな外出。そう、いわゆるリアルな生活が待っている。火山のどてっ腹にバイクが鎮座しているような、ピカピカのカタログ写真だけの世界じゃない。もっとも…我々はそっちも少しはやってみたいのだが。
ご存知の通り、アドベンチャーバイクは昨今どこにでも溢れている。クルマにおけるSUVのように、それらはバイク界のブレイクヒット商品なのだ――今年の売上は前年比で11%以上も伸びている――そして誰もが冒険家のような格好をしている。ゴアテックスのジャケット。バックル付きでキュッキュッと鳴る、膝まであるブーツ。そして、どこかに「ADV」と入ったインスタグラムのアカウント名。
これらのバイクは、地球の果てまで、砂漠を横断し、川を渡り、ことによるとダリエン ギャップ(パナマとコロンビアの国境にある、道路が途切れたジャングル地帯。踏破が極めて困難なことで知られる)さえも越えていけるマシンとして売り出されている。だが現実は? ほとんどはワトフォード ギャップ(イギリスの高速道路にある有名なサービスエリア。しばしばイングランドの南北を文化的に分ける境界線として比喩的に使われる)を越えることさえない。それでも、これらがバイク界のSUVとなったのには理由がある。アップライトなライディングポジション、堂々とした存在感、そしてもはや月面と化したイギリスの道路を許してくれるサスペンション。それらが日々のライディングをより快適で、親しみやすく――ことによると、もっと楽しくさえしてくれる。それがカタログが描く夢だ。では現実はどうなのか? 私はそれを確かめるためにここにいる。
では、なぜ「カザ ブラウン」カラーのヒマラヤなのか? なぜなら、いわゆるアドベンチャーバイクと呼ばれるものの中で、このちっぽけなヒミ(ヒマラヤの愛称)は最も地に足がついているからだ。競合他社が、それに見合った値札を付けたダカールラリー仕様の巡航ミサイルになろうとしている一方で、ヒマラヤは正直さを保っている。これは人民のアドベンチャーバイクなのだ。より具体的に言えば、インドのアドベンチャーバイクだ。BMWのGSやホンダのアフリカツインが家族旅行よりも高くつく国で、ヒマラヤは120万円以下(6,000ポンド)でその夢を与えてくれる。
その理念は実に忠実だ。スピードやスペックシート上の自慢話が重要なのではない――できる限り心配事を少なくして、冒険的なことをやりに行く、ということなのだ。何があろうとも。だからこそ、我々は一台手に入れた。ロンドンのラッシュアワーの混沌と、実際にヒマラヤ山脈を走破するという、少々愚かな計画の両方に対応できるか確かめるために。そう、あのヒマラヤだ。燃料タンクに描かれた、あのギザギザの山々。道が消え、空気が薄くなり、ライダーがただの統計データと化す、あの場所だ。
問題は? この手のバイクはオフロードを走るために作られている。そして、電子制御デフやヒルディセントコントロール、テレインレスポンスモードを備えたランドクルーザーやディフェンダーとは違い、ヒマラヤにおける制限要因は…私自身だ。私がテレインレスポンスなのだ。そして、私の現在の設定は「かなりビビりモード」。私のオフロード経験は限られており、せいぜい時々砂利の待避帯に入る程度。砂、岩、深い轍、家畜のシケイン? そういう経験はあまりない。それでも、学ぶ気は満々だ。YouTubeを見れば、ヒミが驚くべきことをやってのけるのは分かる。あとは、私が上に乗った状態でそれをやるよう、説得する必要があるだけだ。そして、もう少し勇敢にならねば。
というわけで、我々が手に入れたのは、ロイヤル エンフィールド史上初のアドベンチャーバイクの第二世代モデルだ。初代ヒマラヤは2016年に空冷411ccエンジンで発売され、その性能の高さから、ついには地球の地理上の南極点に到達した個体まで現れた。そして今、大幅に改良され、ロイヤル エンフィールド史上初の水冷エンジンが搭載された。452ccの単気筒エンジンは40馬力と約41Nmのトルクを発生する。これは従来の24馬力からの大幅アップで、まるでダイヤルアップインターネットから光ファイバーに乗り換えたかのようだ。彼らはこのエンジンを「シェルパ(ヒマラヤ登山の案内人として世界的に有名なネパールの民族。エンジン名に採用することで、そのタフネスさを表現している)」と呼ぶ。高山病が関わってくる計画を立てている時には、まさにうってつけの名前だ。
450ccにしては、軽くはない。他のアドベンチャーバイクはもっと大きいかもしれないが、オフロードでは軽量さが正義であり、新しいフレームとより軽いエンジンにもかかわらず、ヒマラヤは燃料満タンで約200kgの重量がある。これは、ロイヤル エンフィールド製のハードパニアケースを取り付ける前の話だ。日常生活や、ラップトップを安全な場所にしまうためには必須の装備である。
しかし、ヒミは戦車のように頑丈に作られている。至る所にスチールが使われ、山道で必然的に転倒させた時に、叩いて元の形に戻せるように設計されている。そして快適だ――実に快適。調整可能な2分割シート、考え抜かれたと感じるエルゴノミクス、まともなウインドスクリーン、そして価格からは想像できないほど優れた、柔らかい(本当に柔らかい)サスペンション。
フロントは21インチ、リアは17インチのホイールで、両方とも非標準のダンロップ トレイルマックス レイド 50/50タイヤを履いている。なぜなら、そう、我々にはオフロードの計画があるからだ。サスペンションは、200mmのトラベルを持つショーワ製の43mm倒立フォーク(調整不可だが、道路の穴を枕のように感じさせるほど柔らかい)と、プリロード調整可能なリアのショーワ製ショックアブソーバーで構成される。ブレーキも旧型から改善され、フロント320mm、リア270mmのディスクを備え、舗装路が終わる時のためにリアABSはオフにできる。スロットルもバイワイヤだ。特に派手な機能はない。ただ、機能する。それがこのバイクの真骨頂なのだ。
テクノロジーは? 最小限だが、存在する。ロイヤル エンフィールドのアプリを介してGoogleマップを表示できる、洒落た円形のTFTスクリーンがあり、ハンドルのジョイスティックで操作する。グリップヒーターもシートヒーターもないが、2段階のシート高(825mmまたは845mm)のおかげで、とっつきやすい。バスケットボール選手のような体格でなくても、実際に両足を地面にべったりつけることができる。
ロイヤル エンフィールドのアクセサリーカタログを使えば、これをラリー仕様にもツーリング仕様にも変身させられる。我々の仕様はその中間くらいだ――ハンドガード(必須)、ヘッドライトグリル(それほどでもないが見た目は良い)、アドベンチャースクリーン(高速道路で首を守ってくれる)、ラジエーターガード、バッシュプレート、そして引っ越しができそうなほど大きなパニアケース一式だ。
ロンドンの街中で、子供のおもちゃ「バッカルー(ロバの模型に荷物を載せていき、ロバが跳ねて荷物を落としたら負け、というイギリスの子供向けゲーム。荷物を満載している様子の比喩)」の最終ラウンドのように荷物を満載したヒミは、ガソリンスタンドでGS乗りのライダーたちから会釈される。人々は私がどこから来たのか尋ねてくる。私がフィンランドではなくフラム(ロンドン南西部の地区。フィンランドのような遠隔地との対比で使われている)だと答えると、彼らはがっかりした顔をする。しかし、ここに驚きがあった。450ccにしては、私が想像していたような、街中を俊敏に駆け抜けるマシンではなかったのだ。交通の流れに乗るためのトルクと6速のギアはあるが、その重量のせいで、神風のごときスクーターたちと比べると動きは鈍重だ。とはいえ、時速113km(70mph)での巡航は今や楽々こなせる――これは旧型が自慢できなかったことだ。
欠点は? LEDヘッドライトは、ジャムの瓶に入ったツチボタルほどの効果しかない。そして、ロイヤル エンフィールド特有の「味」も少し残っている――昨日までは緩んでいなかったボルトを、なぜか締め直している自分に気づく、といった類のものだ。しかし、それも魅力の一部なのだ。
バイク通勤で予想していなかったのは、それが日々のリズムをいかに変えるかということだ。事前の計画、汗だくになること、そして面倒な手間が非常に多い。ブーツを履くのが面倒? 遅刻するだろう。バイクに乗ってからグローブを忘れたことに気づいた? 遅刻するだろう。外が寒い? 厚着をして、まるでジェットスキーに乗ったリック ウォーラー(1980年代に活躍したイギリスの歌手。大柄な体格で知られた)のような格好でオフィスに到着することになる。しかし、通勤は突如として、より没入感のある、より楽しいものになった。交通渋滞をすり抜けるのは、この上なく満足感がある――オートパイロット中のテスラの隣にいる時を除いては。あれは率直に言って恐ろしい。
正直に言おう――「都会のアドベンチャーバイカー」であることは、少々矛盾している。本当の楽しみは、舗装路が終わった時に始まるのだ。だから我々は泥の中へ行かねばならない。教訓が得られるだろう。バッシュプレートが使われるだろう。そして、あのハンドガードは、遅かれ早かれその価値を証明することになると、私は睨んでいる。
アルファ ロメオ 33 ストラダーレ/ランド ノリス✕R32 東京ナイトドライブ/R35日本取材:トップギア・ジャパン 068
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=海外の反応=
「所有してクールな電気自動車なんて存在しない」
「30年以上バイク通勤してたけど、全く問題なかったよ。渋滞の中だとバイクの方が圧倒的に速いからな。コツは脱ぎ着しやすい防寒具を持つこと。俺は作業着の上から着られる一体型のオーバースーツを使ってた。スクーターに乗ってからはもうダメだ。荷物も入るしオートマだし、完璧。今はもう毎日通勤はしないけどな。年取るとアスファルトで跳ね返らないし、コケると骨が折れるからな」
「GSとかアフツイみたいなデカくて重いバイクじゃなくて、こういうので冒険するのが本当のバイク乗りって感じがする。頑張ってほしい」
「LEDヘッドライトが暗いのはマジで致命的。インドの道は明るいのか? それとも夜は走らない前提なのか? あとボルトが緩むのは「味」じゃなくてただの「欠陥」だろw」