グランドセイコーより、スプリングドライブの最新ムーブメント「キャリバー 9RA2」を搭載した初のレギュラーモデルを2月11日(金)より発売する。価格は1,045,000円。昨年、グランドセイコーは、新たなメカニカルハイビートムーブメント「キャリバー 9SA5」を搭載したレギュラーモデルを発表した。同モデルは、毎時36,000振動のハイビートでありながら、最大巻上時には約80時間駆動を達成する革新的なムーブメントに加え、荘厳な白樺林をモチーフとした高い質感のダイヤル、日本の美意識に基づき進化したデザインが、世界中の時計愛好家から高い評価を得ている。そして、2021年度ジュネーブ時計グランプリ(Grand Prix dʻHorlogerie de Genève)においては「メンズウオッチ」部門賞(Menʼs Watch Prize)を受賞した。グランドセイコーは、1960年の誕生以来、最高峰の腕時計を目指し、正確さ、美しさ、見やすさといった腕時計の本質を高い次元で追求・実現し続け、弛まぬ進歩を重ねてきたブランドだ。2010年から本格的なグローバル展開を開始し、世界でも数少ない真のマニュファクチュールにしか成し得ない最高レベルの性能と洗練されたデザインで、世界中で高い評価を得ている。
今回のモデルも「信州時の匠工房」からほど近い広大な白樺林からインスピレーションを受けて生み出されている。雪深い白樺林の情景を、繊細な型打模様で表現した白いダイヤルは、音もなく滑りゆくテンパーブルーの秒針との完璧な調和によって、静寂の中でも確かな時の流れを感じさせる、スプリングドライブならではの世界観を具現化している。
本モデルの造形は、1967年に44GSで確立したデザイン文法を継承しながら、「光と陰の間」に美を見出す日本の感性を取り込み、本質的な視認性や装着性を一層進化させることを目指した新たなデザイン文法によって導かれている。ザラツ研磨による歪みのないケースは調和のとれた輝きを放ち、深く溝を入れたインデックスと、力強い対比関係によって識別性を高めた立体的な時分針は、この上ない高い視認性を実現している。重心を低く抑えながら腕なじみ良く設計されたケースによって装着性も向上。2020年に登場したこのデザインシリーズは、本作の登場を機に、グランドセイコーの次代を牽引する「エボリューション9コレクション」として新たな一歩を踏み出すものだ。この名が示すのは、絶え間なく進化を続けてきたグランドセイコーが、その根底に流れる美学と品格を進化させるべく編み出した9つのデザインルール「エボリューション9スタイル」であり、未来に継承するブランドの美意識だ。「エボリューション9コレクション」は、グランドセイコーが現在展開するマスターピース、ヘリテージ、スポーツ、エレガンスの4コレクションに加わり、創造的なラインアップを展開している。
本モデルは、グランドセイコー専用の次世代スプリングドライブムーブメント「キャリバー 9RA2」を搭載している。サイズの異なる大小2つの香箱「デュアルサイズバレル」を採用することにより、最大巻上時には約120時間(5日間)にわたって動き続け、ぜんまいで動く時計としては驚異的な平均月差±10秒の高精度を実現している。自動巻き上げ機構である「マジックレバー」を中心位置からオフセットすることで薄型化にも成功している。裏ぶたからは、厳寒期の信州地方で見られる霧氷を表現した「信州霧氷仕上げ」により繊細な質感をまとったムーブメントと美しいブルースチールのインジケーター針が響きあい、静謐な表情を覗かせる。
https://www.grand-seiko.com/jp-ja/collections/slga009