2015年のジェームズ ボンド映画『007/スペクター』で強烈な印象を残したハイパーカー、ジャガー C-X75。世界中から大きな注目を集めたにもかかわらず、このプロトタイプが生産に至ることはなかったのである。
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それは何か?
ジャガー創立75周年を記念したハイパーカーである。フェラーリやランボルギーニといったブランドを時代遅れに見せるほどの、タービンを動力源とする技術的傑作となるはずであった。2010年に発表されると、イアン カラムによる見事なデザインに高い関心が集まり、ジャガーは限定生産に乗り出すことになった。
製造はされたのか?
ディーゼル燃料のタービンで発電し、電気モーターを駆動させるという方式はやや非現実的であると判断したジャガーは、ウィリアムズ アドバンスド エンジニアリング社に代替案の開発を依頼した。その結果、1.6リッターのターボチャージャーとスーパーチャージャーを備えた4気筒エンジンに電動ブーストを組み合わせ、最高出力850hp、モーターのみで約50kmの走行、そして最高速度322km/hを実現するパワートレインが完成した。
この車は実際に機能した。我々がテストした際も、その圧倒的なスピードに驚かされた。しかし、ジャガーは及び腰になり、計画全体が中止されてしまったのである。
現在どこにあるのか?
プロトタイプはオークションで売却され、そのデザインは2015年の映画『007/スペクター』でボンドの敵役が乗る車として再利用された。その後、ある顧客が多額の費用をかけて、1台を新たな塗装と内装で仕上げ直したという。
アルファ ロメオ 33 ストラダーレ/ランド ノリス✕R32 東京ナイトドライブ/R35日本取材:トップギア・ジャパン 068
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=海外の反応=
「もったいないお化けが出るぞ…。これだけ美しいデザインを世に出さないなんて、ジャガーの経営陣は何を考えてるんだ。ボンドカーで終わらせるには惜しすぎる」
「まあ、結果論だけど、この時期にハイパーカーは無理があったんだろうな。世界的な不況もあったし。でも、夢を見せてくれただけでも価値はあったと思う」
「ウィリアムズとの共同開発で1.6Lで850馬力って、完全にF1の技術。タービンからエンジンに切り替えた判断は正しかったと思うが、それでも市販のハードルは高かったか。一度でいいから運転してみたかった」
「『スペクター』でローマの街をDB10とチェイスするシーンは最高だった。悪役の車なのに主役を食うほどの存在感。あのまま売ってくれればよかったのに」
「デザインは良いけど、結局は「幻の名車」。ジャガーって昔からこういうのが多いよね。XJ220の時もそうだったけど、コンセプト通りにいかない」
「リーマンショックの影響が尾を引いてたからな。何億もする車を買える層が限られてる中で、ブランド力でフェラーリやポルシェに勝つのは難しいと判断したんだろう。賢明な判断だったのかもしれない」
「今更エンジン車で盛り上がってもねぇ。これから全部EVにするって言ってる会社なんだし。このプロジェクトも、ある意味ジャガーの迷走の象徴だったのかも」
「結局オークションで個人の手に渡ったのか。とんでもない金持ちがいるもんだな。ガレージに飾っておくだけでも満足なんだろうけど、ぜひサーキットで走らせてほしいもんだ」