アストンマーティン、世界初のブランドセンターを東京に

業績好調と日本市場重視のアストンマーティン

新型ヴァンテージの発表会は、世界同時刻ということで、日本は夜となった。場所は、青山一丁目駅に近い「The House of Aston Martin Aoyama」だ。ご存知のとおり、この周辺には国産、輸入車を問わず、自動車の販売激戦区となっている。あえてここに居を構えたのは、アストンマーティンに大きな勝算があったからに違いない。

 

それもそのはず、アストンマーティンは今年の1月~9月に、前年同期比84%増となる5億6,700万ポンドの売上高を達成し、EBITDAは、前年同期比で約4倍となる1億2,100万ポンドとなるなど、かなりの好業績を打ち立てている。そんなアストンマーティンが世界初となるグローバル・ブランドセンターを建てることを選んだのは、ここ東京なのだ。

 

開設に先立って行われた記念のオープニング・イベントでは、X JAPANのYOSHIKIがゲストとして登場し、会に華を添えた。アストンマーティン・アジア・パシフィック社長のパトリック・ニルソンによる歓迎の挨拶の後に、会場へヴァンキッシュ Sで登場したYOSHIKIは、「The House of Aston Martin Aoyama」のオープンに「おめでとうございます」とコメントを寄せた。そして510PS/685Nmを発揮する4.0リッターの、ツインターボV8を搭載した新型ヴァンテージは、2018年第2四半期からデリバリーが予定されており、価格は1980万円(税抜き)からだという。

Vantage(ヴァンテージ) という名称は 1951 年に高性能エンジンを搭載した DB2 で使われたのが初めてのことだった。その後 DB4、DB5、DB6、DBS にヴァンテージモデルが発表され、高性能バージョンとしてのポジションを得る。アストンマーティン史上最多となる累計 25,000 台の販売台数を記録した。

今回の新型ヴァンテージは、アストンマーティン初のエレクトロニック・リア・ディファレンシャル(E デフ)を採用 している。これは従来のLSDよりもフル・オープンから 100%ロックまで瞬時に調整が可能となり、挙動をコントロールできるようになっている。シーンに合わせて Sport、Sport  Plus、Trackのモードが選べる。N/AからツインターボV8へと変化を遂げたエンジンはメルセデス-AMGから供給され、アストンマーティンでチューニングを行っている。

世界初のブランドセンターの3つのフロアには、車両の展示のほか、ブランド・ショップやエンターテインメント・スペースなどが設置されている。ギフト、モデルカー、アパレル、各種ラグジュアリー・アイテムといった幅広いアストマーティン関連商品を買うこともできる。ここでは、来場者にアストンマーティンの歴史、ライフスタイル・エクスペリエンス、デザイン哲学などを伝える機会を提供すると同時に、隣のディーラーでは、アストンマーティンの最新のモデル・ラインナップを見ることができ、まさにアストンマーティン一色の時間を過ごすことができるのだ。

ニルソン氏は、次のように述べた。「初のグローバル・ブランドセンターを、ここ東京に開設できたことを大変嬉しく思います。このセンターの開設は、日本における野心的な投資プログラムの重要な節目となるものです」

アストンマーティンといえば、アンディ・パーマーCEO が強力な指導力を発揮し、6年間に及ぶ「第二世紀プラン」を開始している。新型DB11、電気自動車のラピードE、ラゴンダモデルの復活を含め、製品ラインナップ全体を刷新する計画が進行中だ。

日本市場での販売台数も増えてきていることから、アンディ・パーマーCEOは、日本をことさら重視しているようだ。そのためにも、まずはブランドセンターを作って、アストンマーティンへの理解を深めてもらおうという意志が感じられる。パーマーCEOは元日産自動車の役員で、日本の自動車市場を熟知している。その彼が、日本でアストンマーティンが躍進していけると信じたからこそ、今回のブランドセンターオープンに至った。「この力強い財務実績と継続的な収益性は、当社のハイパフォーマンス・スポーツカーの魅力が高まったことを反映したもので、新型DB11ヴォランテと新型ヴァンテージの発表により、来年はさらに需要が増えると予想しています。私たちの“第二世紀”変革プログラムは、引き続き勢いを増しており、世界的な存在感を拡大する道を切り拓いています」と、自信たっぷりだ。さらにウェールズのセント アサンには、新型SUVを製造するための新しい工場を建設中だ。

これからますます楽しみになるアストンマーティンの動向を知りたいなら、「The House of Aston Martin Aoyama」に足を運ぶのが良策だろう。

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